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地震波を用いた噴火の力学過程に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 05740284
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 固体地球物理学
研究機関東北大学

研究代表者

西村 太志  東北大学, 理学部, 助手 (40222187)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード噴火地震 / スケーリング法則 / 爆発地震 / シングルフォースモデル / マグマ
研究概要

噴火時に火山体に作用する力の大きさFと力の働く時間tauの関係を定量的に明らかにするために、穏やかな噴火により励起される規模の小さい噴火地震から爆発的噴火に伴う爆発地震を解析した。十勝岳,浅間山,セントヘレンズ火山のデータを解析した結果,以下の関係が明らかとなった。(1)爆発地震の震源パラメータの間には,Fはtau^2に比例するという関係が認められた.(2)規模の小さい噴火地震の震源パラメータの間にはtauはFに依存せずにほぼ一定の値をとるという特徴が認められた。これは,爆発地震のスケーリング法則とは明らかに異なる.(3)Single Force Model (Nishimura and Hamaguchi,1993)によると,(1)(2)の結果は,爆発地震を励起するマグマの温度は一定であるのに対し,規模の小さい地震のそれは規模が大きくなるにつれて温度が高くなることに相当する.
規模の小さい地震から大きい地震まで,統一的に解釈できる噴火地震の発生モデルを考案した.これは,まず,火山直下数キロメートルに存在が指摘されているマグマ溜まりから,半径rのマグマ球が,ホットストークス流れと熱伝導による冷却過程を満足しつつ上昇する.そして,地表面に到達したときに噴火地震を励起するというモデルである.数値計算によれば,マグマの物性等で決定される臨界マグマサイズよりも小さいマグマ球は上昇中の冷却によりマグマの温度が下がるのに対し,大きいマグマ球はマグマ溜まりの温度のまま地表面に達する.つまり,マグマのサイズが温度の違いを生じ,異なるタイプの噴火地震を励起しているとかんがえられる.
本研究では,爆発的な噴火と比較的穏やかな噴火は,火口深部から上昇してくるマグマの大きさにより区別されている可能性が高いことを示した.

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Nisimura.T, and H.Hamaguchi: "Scaling Law of Volcanic Explosion Earthguake" Geophysical Research Letters. 20. 2479-2482 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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