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断層破砕岩の構造岩石学的、年代学的ならびに鉱物学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 05740318
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 地質学
研究機関早稲田大学

研究代表者

田中 秀実  早稲田大学, 教育学部, 助手 (40236625)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
1993年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード赤石裂線 / カタクラサイト / 断増ガウジ / マイクロナイト / XRD / K-Ar年代測定 / 断層破砕岩類
研究概要

赤石裂線の断層破砕帯から採取した断層破砕岩類(断層ガウジおよびカタクラサイト)の鏡下観察を行い、断層面(just boundary)からの距離に応じて破砕、変質の様式およびK-Ar年代値がどのように変化するかを検討した。以下にその概要を述べる。
○大局的にみると、断層面からの距離が離れるにしたがって、変形及び変質の程度は低下する。今回さらに精度を上げて10mごとに試料を採取し検討した。その結果、断層面近傍10〜20mの範囲においても、変形および変質の程度が低い部分が存在し、また断層面から100m離れた部分でも、その周囲の岩石よりも破砕および変質の程度が著しい部分が存在することが明らかになった。このことは、変形および変質が断層運動に伴って起こるものの、その様式はかなり不均質であることを示している。また変形の著しい部分では例外なく著しい粘度化を受けていることから、変形と変質は空間的にも時間的にも密接に関係していることが確認された。また、赤石裂線北部と南部において、ductile/brittle transition領域で形成されたと考えられるマイクロナイトを見いだした。このことは、現在の赤石裂線の少なくとも一部はマイクロナイト帯が露出する程度の削剥を受けていることを示している。
○各断層破砕岩試料細粒部に含まれる粘度鉱物類の組み合わせ、および各種粘度鉱物の結晶学的な性質をXRDを用いて解析し、その後それぞれの試料についてK-Ar年代測定を行った。その結果、雲母粘度鉱物の結晶度指数とK-Ar年代値にはきわめてよい相関があることが明らかになった。すなわち結晶度の低下にともなってK-Ar年代値の若返りが認められた。両者の関係は指数関数で記述され、その相関係数は0.94である。この結果から求められた赤石裂線の変質年代は15Maとなった。
以上の結果の一部は“Timing of cataclastic deformation along the Akaishi Tectonic Line, central Japan"のタイトルでContribution to Mineralogy and Petrologyに受理されている。変形史に関するトピックは順次論文にまとめる予定である。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Tanaka,H,Uehara,N.and Itaya,T.: "Timing of cataclastic deformation along the Akaishi TectonicLine,central Japan" Contribution to Mineralogy and Petrology. (in print).

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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