研究課題/領域番号 |
05740364
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理化学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
大橋 和彦 九州大学, 理学部, 助手 (80213825)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1993年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 多光子イオン化分光 / 質量選別しきいイオン化分光 / DABCO / クラスター / イオン化ポテンシャル |
研究概要 |
DABCO(1,4-diazabicyclo[2.2.2]octane)分子、DABCO2量体の2波長共鳴多光子イオン化励起スペクトル、質量選別しきいイオン化スペクトルを測定した。実験は、クラスタービーム源を備えたレーザー多光子イオン化一飛行時間型質量分析装置を利用した。質量分析装置のイオン源を、光イオンを分離するための弱い定常電場と電場イオン化およびイオン捕集のためのパルス電場が印加できる電極構造に変更した。 DABCO分子を最低励起一重項(S_1)状態を経由した2波長共鳴多光子吸収法により高リュドベリ-状態へ励起した。パルス電場の印加により生成した電場イオンの強度のみを選択的に検出しながらレーザー波長を掃引して、質量選別しきいイオン化スペクトルを測定した。スペクトルの線幅は約13cm^<-1>であり、ピーク位置が真のイオン化ポテンシャルより約9cm^<-1>低波数側にシフトしていることから、主量子数が60-150のリュドベリ-状態に励起された分子を電場イオン化したものと考えられる。イオンの捕集効率を高くするために約100Vのパルス電場を印加したのにもかかわらず、スペクトルの線幅は類似の装置により測定されたしきい光電子スペクトルと比較してわずかにブロードになる程度であり、この方法によりイオン(特にS_1←S_0遷移を利用してサイズを選別することが困難なクライスターイオン)の高分解能振動分光が可能であることがわかった。 DABCO2量体の電子スペクトルを、今回はじめて測定した。36021cm^<-1>のバンドを2量体のS_1←S_0遷移のオリジンであると帰属した。オリジンを経由した質量選別しきいイオン化スペクトルを測定し、2量体のイオン化しきい値を55998±5cm^<-1>と決定した。電場イオン化過程の寄与がDABCO分子と同程度であると仮定すると、DABCO2量体のイオン化ポテンシャルは56008±5cm^<-1>となる。
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