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光によって誘導される葉緑体遺伝子発現機構に関する生化学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 05740485
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 植物生理
研究機関北里大学

研究代表者

金勝 一樹  北里大学, 教養部, 助手 (60177508)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1993年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードカゼインキナーゼII / タンパク質リン酸化 / RNA結合性タンパク質 / 葉緑体 / 転写後制御 / ホウレンソウ
研究概要

光シグナル受容体の一つで独自のDNAを有する葉緑体は、光により遺伝子発現が誘導され、光による遺伝子発現調節機構の解析に適している。我々はこれまでに、遺伝子発現調節に機能するとされるカゼインキナーゼII(CK-II)と、その特異基質として分子量34kDaのDNA結合性タンパク質(p34)をホウレンソウ葉緑体中に見い出している。そこで平成5年度は、葉緑体よりp34を高度に精製し、精製p34の生理活性を生化学的に解析することにより、光による葉緑体遺伝子発現の過程で、p34およびCK-IIの果たす役割が解明することを目的として研究を行った。
1.ホウレンソウの葉緑体(約1kg)より1.0MKC1を含むBufferで抽出されたタンパク質画分から、各種カラムクロマトグラフィーによりp34を単一polypeptideまで精製した。
2.精製p34は(1)DNAとともにRNAに対しても強い結合活性を持つこと、および(2)N末端のアミノ酸部分配列が、葉緑体mPNAの3'末端プロセッシングを制御する分子量28kDaのRNA結合因子(28RNP)の配列と95%以上の相同性があることから、28RNPファミリーに属するタンパク質であると同定された。
3.RNA(もしくはDNA)とp34が結合するとp34の立体構造の変化が誘導され、この変化がCK-IIによるp34のリン酸化を著しく促進した。
4.p34に対する特異抗体を用いた解析から、タバコ(双子葉植物)、トウモロコシ(単子葉植物)およびゼニゴケ(蘚苔類)の葉緑体にもp34と免疫学的に相同性をもち、CK-IIによってリン酸化されるRNPが検出された。
以上の結果から、植物種に共通して、葉緑体mRNA転写後制御機構の過程で、RNP-mRNA複合体がCK-IIによってリン酸化されることにより、その生理機能が調節されていることが考えられた。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Motoki Kanekatsu: "Biochemical characterization of a 34 kDa ribonucleoprotein(p34)purified from the spinach chloroplast fraction as an effective phosphate acceptor for casein kinase II" FEBS Letters. 335. 176-180 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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