• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

異種構造物質間でのヘテロエピタキシ-に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 05750005
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 応用物性・結晶工学
研究機関東京大学

研究代表者

上野 啓司  東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (40223482)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード層状物質 / ファンデァワールス・エピタキシ- / ダングリングボンド終端 / 歪緩和バッファ層 / AFM表面構造観察 / らせん成長 / 水質終端法
研究概要

本研究では、ヘテロ成長により作製した単結晶層状物質薄膜上へ、3次元的な構造を持つ化合物半導体を単結晶ヘテロ成長することを目的としている。本年度はまずSi基板上に層状化合物半導体GaSeの良質な単結晶薄膜を成長することを試みた。その結果、Si基板表面の処理として、混酸による酸化膜形成と希弗酸溶液による除去を行うことで表面を水素終端し、さらに弗化アンモニウム溶液で処理することにより表面を-SiH基のみで終端する、という手法を用いることで、その上にGaSe薄膜を基板温度400〜500℃で単結晶成長できることを確認した。これまでの水素終端基板上への成長では、基板温度を低温から高温へ成長途中で変えないと単結晶成長は実現しなかったが、今回の水素終端処理基板上では、最初から基板温度を高くしても単結晶成長が実現している。これは表面を-SiH基のみで終端することにより、水素原子の脱離温度を高くすることができたためと考えられる。
次に、この単結晶GaSe薄膜の表面形状を調べるために、原子間力顕微鏡(AFM)による観察を行った。その結果GaSe表面は径が数百nm程度の螺旋状構造で覆われており、薄膜が螺旋成長していることが判明した。また螺旋段差間の平坦部ではバルク単結晶と同じ原子像が観察されており、GaSeの単結晶成長を裏付けている。また、超高真空中でSeアニールしたGaSe薄膜のAFM像では、螺旋のエッジの部分が過剰なSeと反応している様子が観察されており、エッジの部分が活性であることを示している。
このGaSe薄膜上の化合物半導体を成長する場合には、不活性な平坦部と活性なエッジ部分の割合を制御することで、エピタキシャル成長に必要な界面結合部と、ひずみ緩和に必要な非結合部とを制御することができると考えられる。現在、化合物半導体のヘテロ成長の実験を行っており、単結晶成長の実現を目指している。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] K.Y.Liu,K.Ueno,Y.Fujikawa,K.Saiki,A.Koma: "Heteroepitaxial gronth of layered Semiconductor GaSe on a hydrogen-terminbted Si(m) Surface." Japanese Journal of Applide Physics. 32. L434-L437 (1993)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] H.Abe,K.Ueno,K.SAiki,A.Koma: "Heteroepitaxial gronth of layered GaSe filems on GaAs(001) surfaces" Japanese Journal of Applied Physics. 32. L1444-L1447 (1993)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

URL: 

公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi