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投影型液晶ディスプレーを照明系に用いた空間コヒーレンス制御

研究課題

研究課題/領域番号 05750032
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 応用光学・量子光工学
研究機関北海道大学

研究代表者

岡 和彦  北海道大学, 工学部, 講師 (00194324)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
1993年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード空間コヒーレンス / 液晶 / 結像系 / 回折像 / 相互強度 / 画像処理
研究概要

顕微鏡などの結像系や回折系の特性は、結像レンズの点像関数のみならず、物体照明光の相互強度の影響を受ける。空間的に広がりのあるインコヒーレント光源によって物体を照明すると、物体上の空間コヒーレンスは、光源強度分布のフーリエ変換で与えられる。従って、光源強度分布を制御することにより、所望の空間コヒーレンスが得られる可能性がある。しかしながら現有の光源では、大きさを可変にする事は比較的容易だが、その強度分布を任意に変化させることは不可能に近かった。最近実用化された投影型液晶ディスプレーは、電子的に強度分布を制御できる光源と見なすことができる。本研究では、この液晶ディスプレーを回折系の照明部に組み込み、物体照明光の空間コヒーレンスが制御できるシステムを構築した。実験系の概要を以下に示す。投影型液晶ディスプレーを出射した光は、Kohler照明系を用いて物体を照明する。この物体を透過した光は、Fraunhofer回折系によりCCDカメラ上に回折像を形成する。液晶ディスプレー上に線光源を作りだし、コンピュータによりこれを走査しながら、各ステップ毎にCCDカメラから回折像を取り込む。そして、この像に光源強度分布に対応する重みを付加して、すべての像を加算する。この系により得られる回折像は、重み関数に相当する強度分布を持つ光源により物体を照明した場合と等価である。この場合、物体照明光の相互強度は重み関数のフーリエ変換で与えられるので、容易に変化させることができる。物体には単スリットを用いて実験を行った。2次関数のような非線形な強度分布や、非対称な強度分布をもつ光源について回折像を実験的に求めた。数値計算結果と比較したところ良い一致が得られた。これにより、液晶ディスプレーを結像系や回折系の照明光源に使えば、物体の透過率分布にあわせて回折特性を適応的に制御できることが示された。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書

URL: 

公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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