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ゲルの転移に伴う光多重散乱過程変化の研究

研究課題

研究課題/領域番号 05750045
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 応用光学・量子光工学
研究機関九州大学

研究代表者

原 一広  九州大学, 工学部, 助教授 (00180993)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードゲル / 光散乱 / ガラス化 / 重量変化 / 時間分解小角X線散乱
研究概要

報告者は、以前より遷移金属化合物や生体関連物質(筋原線維や卵白等)のゲル化およびゲル→ガラス様転移の研究を行っており、これらの転移に共通して、透明→白濁あるいは白濁→透明という著しい光散乱変化を観測している。この変化は、ゲルあるいはガラス様物質の構造変化に伴う光多重散乱過程の変化により起こると考えられる。この転移に伴う光多重散乱過程の変化をより定量的に捉え、多重散乱現象において重要な役割を果たすと思われるゲルの構造及び溶媒の効果を明らかにすることを目的として研究を行った。以下実験経過を順を追って報告する。まず、光散乱と重量の同時測定のために、上の左側の図に示した様な実験系をテレビカメラ、フレームメモリ、電子天秤を用いて構築した。この実験系を用いて、卵白ゲルのゲル-ガラス様転移における透過光強度と重量の同時測定を行った。この時の透過光強度の時間変化を上の右側の図に示す。時間の経過と共に透過光強度が増大してゆき、初期において直線的な減少を示すlog(重量)の時間依存性が変化する付近で透過光強度の時間依存性も変化しており、両者において著しい相関が見られた。この事は、ゲルの構造と光散乱機構が深い関わり合いを持っている事を示唆している。また、溶媒の効果を調べるために、凍結乾燥ゲル試料の作成や溶媒置換も行った所、溶媒の屈折率にも大きく依存している事が判明した。更に、構造に関する知見を得るために、時間分解小角X線散乱実験を行った所、加熱卵白に於いては、下の図に示した様にゲル-ガラス様転移において著しい慣性半径の減少が見られ、上に述べた構造と光散乱機構との相関関係が確認された。今後は、ゲル網目の構造と光散乱機構の関わり合いについての更に研究を進める予定である。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書

URL: 

公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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