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力バランス型原子間力顕微鏡の開発

研究課題

研究課題/領域番号 05750060
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 応用物理学一般
研究機関大阪府立大学

研究代表者

菊田 久雄  大阪府立大学, 工学部, 助手 (10214743)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードAFM / 力バランス / マイクロマシン
研究概要

力バランス型原子間力顕微鏡のためにシ-ソ-型の力検出レバ-を試作した。一つはBeCuの薄膜を用いてリソグラフィーで形作ったものである。原子間力によってシ-ソ-レバ-が傾くが、これを光てこで検出し、レバ-背面の電極に電圧をかけることで、静電気力と原子間力を釣り合わせて、レバ-が傾かないように制御する。この方法でレバ-を傾かせることなく、10^<-9>Nの力を検出することができた。この程度の微小力が検出できれば原子間力顕微鏡に用いることができると思われる。ただし、レバ-が金属foil製でシ-ソ-型のため、共振周波数が低く、センサーとしての応答性が不十分であった。
一方、マイクロマシン技術を用いて0.1mmサイズのシ-ソ-レバ-を試作した。レバ-の製作は、シリコン基盤上にSiN膜を製膜し、リソグラフィで形を作り、それをエッチングすることで行った。今回製作したものは、もとのシリコン基盤にのったままであるが、シ-ソ-型レバ-の下部もエッチングで取り除かれており、実際の力検出レバ-と同様の動きをする。
試作したレバ-の共振周波数をレーザー干渉計を用いて測定した。また、レバ-寸法や共振周波数の値からバネ定数を見積もった。バネ定数、共振周波数はそれぞれ0.01N/m、3kHz程度であった。この程度の性能を備えていれば実際の原子間力顕微鏡に十分用いることができる。
このようにバネ定数や共振周波数の面からは満足する結果が得られた。しかし、いくつかの問題点も明らかになった。とくに、SiN膜でできているレバ-の面が平らでなく、歪みが発生した。その歪み幅は面外に約10mumもあり、対向の電極を取り付けることができなかった。通常のカンチレバ-方式のAFM用レバ-でも、SiN膜の歪みは見られるが、実際の測定には支障が無かった。しかし、対向電極が必要なバランス方式では、この歪みをできるだけ小さくする必要がある。この対策についてはマイクロマシンの技術としても興味深く、今後の検討課題である。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書

URL: 

公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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