材料力学分野における理論の学習、理論解析、数値解析を一貫して行う、CAI(コンピュータを用いた教育)システムの開発を目ざして、本年度は、ハイパーカードを用いた材料力学電子本を、実際の講義における使用に耐えうるシステムへの改良を行った。以下に本システムの特徴を上げる。 1.使用する祭に特別な知識(コンピュータ等に関する)を必要としない。 2.実験等のビデオ映像を用いて、学習者に対して新しい概念を直観的に理解させることが出来る。 3.個人の学習スピードに合わせて学習が出来る。 4.分からないあるいは意味を忘れてしまった単語が電子本上に出てきた時には、その部分をクリックするだけで直ちにその単語の説明を見ることが出来る。 5.音声によるテキストの読み上げにより、孤独になりがちなコンピュータに向かった作業にめりはりをつけ、使用者の心労を和らげることが可能となる。 一方、電子本の作製環境としては、購入したコンピュータおよびソフトウエアーを用いて、ビデオ映像、音声、数式、テキスト等の入力から編集を一貫して簡単に出来るシステムの構築を行った。このことにより、50分程度の講義の内容を1日×2人程度で作製できるようになった。来年度からこのシステムを実際の講義で使用する予定である。 以上のシステムを日本機械学会の全国大会において発表した所、材料力学関係の多くの人から非常に好意的な反響があり、本システムの早急な完成が望まれていることが分かった。
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