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楕円振動を適用した強制潤滑切削加工法

研究課題

研究課題/領域番号 05750120
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 機械工作・生産工学
研究機関神戸大学

研究代表者

社本 英二  神戸大学, 工学部, 助手 (20216146)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1993年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード楕円振動切削加工法 / 切りくず厚さ / せん断角 / 切削力 / 潤滑効果 / 摩擦力
研究概要

本研究では,これまで振動切削において工具に与えられていた単一方向の振動を楕円振動とすることによって,見かけ上の高い潤滑効果を持つ新しい加工法を考案した.
工具に楕円振動を付加して切削を行うことにより,工具は主に切り屑流出方向の速度成分を持ちながら切削を行い,切りくずから離れた状態で後方に戻る.すなわち,切りくずを引張り出すようにして切削を行うため,工具すくい面上での摩擦力の方向を逆転することが可能となり,見かけ上優れた潤滑効果を生じる.
楕円振動切削加工を行い得る2次元切削装置を開発し,切削過程を詳細に観察するために走査型電子顕微鏡内部で切削実験を行い,工具に楕円振動を与えることによって以下の効果が得られることを確認した.
1.切りくず厚さの減少 普通切削では,切込み量5mumの時に切りくず厚さが約40mumであったのに対し,工具に楕円振動を与えることによって,切りくず厚さが約4mumまで減少した.すなわち楕円振動切削加工法では、従来の手法では考えられないほど優れた潤滑効果を見かけ上得ることができる.
2.切削力の減少 楕円振動切削加工では,間欠的な加工を行うため,切削力も間欠的に生じる.切削力を測定した結果,楕円振動切削における切削力の主分力成分は,その最大値でさえも普通切削の場合の4分の1以下であった.また楕円振動切削における背分力については,その値が負に転じる期間が観察された.これは,上述の加工原理に対応しており,工具すくい面上での摩擦力の方向が反転していたことを意味する.
以上のように,本手法によって切削力を飛躍的に減少することが可能となった.この基本的な特性から,さらに加工精度の向上,仕上げ面の加工変質の低減,びびり現象の抑制,工具寿命の延長など多くの波及効果が期待される.

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Eiji Shamoto: "Study on Elliptical Vibration Cutting" Annals of CIRP(to be published). Vol.43/1. (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] Toshimichi Moriwaki: "Ultraprecision Ductile Cutting of Brittle Materials by Applying Ultrasonic Vibration" Proc.of 7th IPES. 708-718 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] Eiji Shamoto: "Fundamental Study on Elliptical Vibration Cutting" Proc.of ASPE 1993 Annual Meeting. 162-165 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 社本 英二: "楕円振動を応用したマイクロ切削加工法" 日本機械学会第71期通常総会講演会講演論文集(Vol.C). (発表予定). (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 社本 英二: "楕円振動切削加工法(第1報)-加工原理と基本的な効果の検討" 1993年度精密工学会春季大会学術講演会講演論文集. 33-34 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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