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強誘電体薄膜を用いた静電引力顕微鏡型メモリの研究

研究課題

研究課題/領域番号 05750313
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 電子デバイス・機器工学
研究機関名古屋大学

研究代表者

伊藤 昌文  名古屋大学, 工学部, 助手 (10232472)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードSFM(Scanning Force Microscopy) / AFM(Atomic Force Microscopy) / フォース顕微鏡 / 強誘電体 / メモリ
研究概要

本研究ではまず強誘電体膜の配向方向を検出するため静電引力型ダイナミックモードフォース顕微鏡を改良して表面電位像と表面像が同時計測可能なケルビンプローブフォース顕微鏡を制作した.この顕微鏡では探針が表面に接近すればするほど電位分布計測時の分解能は向上するが,サンプルの形状により接近限界が大きく異なり必ずしも十分な電位分解能が得られないことが分かった.そこでダイナミックモードで測定点以外は表面から大きく離れてフィードバック動作を行わない新しい走査法を電気部品等を購入し開発した.この新しく開発した走査法の有効性を確認するため,フォトマスクを購入し,導体サンプルや絶縁体のサンプルを作成した.この観察の結果,サンプルによらず約10nm以下まで探針を接近でき,電位横分解能も数十nmで安定して測定できることを確認した.さらに探針に高電圧をかけて強誘電体に接触させ配向方向を変えるためには接触力の制御も必要不可欠である.従来のダイナミックモードではそのような制御は不可能であったが,この新しく開発した走査法では,非接触動作のみではなく接触力を10^<-8>N以下に制御して接触動作もできることを確認した.
さらに検出感度を高めるため真空部品,光学部品等を購入し,顕微鏡全体を真空チャンバ内で動作できるように改良を行った.これにより,検出感度の目安となる探針のQ値は,10^<-4>Torr台では100程度向上することを確認した.
次に強誘電体の膜(PVDFなど)をアルミ電極上にコートし,サンプルを作成し,配向を変化させ,その情報を取得する実験を行った.その結果,安定して配向情報を得るには至らなかったが,サンプルの膜厚,結晶性などが大きく影響することが分かった.
以上装置としては,十分目的を達成でき,今後の研究に非常に有効な装置およびデータがえられた.今後,材料面からのさらなる研究が必要であると考えられる.

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 下薗 弘幸: "ケルビンプローブフォース顕微鏡におけるサンプルによる測定像への影響" 平成5年度秋季応用物理学会講演予稿集. 2. 480- (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 下薗 弘幸: "ケルビンプローブフォース顕微鏡による電極サンプルの表面形状と電位分布の同時測定" 平成5年度電気系学会東海支部講演論文集. 1. 221- (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 伊藤 昌文: "ホッピング走査型ケルビンフォース顕微鏡の開発" 平成6年度春季応用物理学会講演予稿集. (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] S.Watanabe: "Dynamic mode foce microscopy for the detection of lateral and vertival electrostatic forces" Applied Physics Letters. 63. 2573-2575 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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