• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

ロバストサーボ理論とその応用

研究課題

研究課題/領域番号 05750398
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 計測・制御工学
研究機関千葉大学

研究代表者

劉 康志  千葉大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (70240413)

研究期間 (年度) 1993 – 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
1993年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワードロバスト定常特性 / 一般化H^∞制御 / 重み関数の定量的決定
研究概要

ロバストサーボ理論とその応用
本研究では以下の成果を収めた。
1.制御対象に不確かさが存在するとき、閉ループ系が参照信号追従・定常外乱除去などの定常特性を満足するための必要十分条件を導出した。さらに、この条件を構造化特異値(mu)条件に結び付けて、ロバストサーボ系設計法を与えた。また、ロバスト定常特性を満たす制御器の構造も解析によって明らかにした。
2.通常、mu設計法はDK-iterationという繰り返し計算法によって構成される。その中、H^∞制御理論を用いて制御器Kを繰り返し設計する必要がある。しかし、ロバストサーボ問題の場合、評価関数に不安定な重み関数が存在するため、一般に使われている標準H^∞制御では扱えない。そこで、本研究は標準H^∞制御を一般化し、不安定重み関数が存在する場合のH^∞制御設計法を確立した。
3.最適制御設計においても、最も手間が掛かるのは重みの決定である。これは今まで重みの本質について定量的に議論しなかったためである。定性的な指針しかないため、かなりの試行差誤をしなければならない。そこで,本研究では最適制御の評価関数に良く使われるH^∞とH^2ノルムについて、インパルス応答の立場から、H^∞ノルムがインパルスの周波数応答の最大値であり、H^2ノルムが正規直交系インパルス応答のエネルギー総和であるという新しい物理的解釈を導出した。これによって重み関数がシステムに加わる外乱と制御対象の不確かさの上限のモデルであることを明らかにした。これらのモデルを何らかの方法でモデリングすれば、重みが求まるという意味で、重みの決定に定量的な指針を与えた。
また、これらの結果に基づいてヘリコプターの飛行制御を行ない、良好な結果を得ている(第1回Asian Control Conferenceで発表する予定)。以上の結果より、当初予定していた研究目的がほぼ達成されたと考えている。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 劉康志: "フィードバック制御系のロバスト定常特性" 計測自動制御学会論文集. 29. 312-318 (1993)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 美多勉: "虚軸上に極をもつ重みを許すH_∞制御系の設計" 計測自動制御学会論文集. 29. 1320-1329 (1993)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] K.Z.Liu: "Physical explanations of some H^P norms" Proc.of the international symposium MTNS'93. (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

URL: 

公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi