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病院-住宅の環境移行からみた療養環境の計画に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 05750566
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 都市計画・建築計画
研究機関東京大学

研究代表者

山下 哲郎  東京大学, 工学部, 助手 (00239972)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード環境移行 / 人間-環境系 / 生活世界の再構成
研究概要

研究の概要
本研究は人間が病気になるという出来事を通じて、人間-環境系、即ち人間と環境の交互作用がどのように移行してゆくのかを明らかにし、療養環境の計画論を導こうとする試みである。研究の対象は、入院加療の後退院し、調査時点で外来通院や往診(3カ月未満)を行っている(受けている)患者とした。調査は患者の自宅を訪問し、発病後の生活や自宅での居場所がどのように変化したか、についてインタビューする方法で行った。
結果の概要
1.病気に関して患者は、「治る病気」「治らない病気」、更に「再発する病気」という、3つのパターンで理解している。またこうした記号化は、発症以前の状態に戻ってはじめて、治った、と理解し、そこに至るまでは、摂生をし身体に良いと言われる事をする。すなわち患者として規範的な行動をとる。また、主観的に急性期の病気は、かかる「治る病気」であり、こうした状況にある患者にとって、病院でのプライバシーは些程問題とならない。つまり早く良くなって病院から退散する、といった受け止められ方である。
2.患者として規範的行動をとる、という点では「再発する病気」と認識している患者も同様であるが、こうした患者は、生活そのものを組み立てなおすといった、いわば生活世界の再構成(再体制化)を行い、自律を指向する。
3.一方「治らない病気」と認識している患者の場合、こうした生活世界の再構成(再体制化)に時間を要し、かかる意味において病院の役割は、再検討されなければならない。喪失感・将来への失望・アイデンティティーの崩壊、等々様々な問題を内包する。
4.長期慢性療養環境においては、いわば「治らない病気」を持つ患者が対象となり、そのため治療空間としては、こうした生活世界の再構成(再体制化)を容易とする構造を持たなければならない。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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