研究課題/領域番号 |
05750616
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
無機材料・物性
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
高橋 誠治 九州工業大学, 工学部・物質工学科, 講師 (90236290)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1993年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | チタン酸バリウム / ゾル / ゲル / 加水分解反応 / エージング / 離液反応 / 結晶化 / 格子定数 |
研究概要 |
チタン酸バリウムは強誘電体材料として知られており、電子部品への応用のため、その薄膜化に期待がよせられている。高純度の結晶性チタン酸バリウム粉末は、金属アルコキシドを原料とするゾル・ゲル法によって、約50℃の温度で合成することができる。チタン酸バリウム薄膜は、粉末の場合と同様にゾル・ゲル法によって合成することは可能であるが、粉末場合と異なって、薄膜形状を保つため溶液のゲル化の過程が必要となり、最終的に結晶性薄膜を合成するためには600℃以上の高温焼成が必要となる。このような結晶化に要する温度の差は主にゲル中に含まれる残留有機成分のためとされているが、その詳細については明かとなっていない。本研究では、種々のプロセスで合成したゲル体から得られたゲル粉末の結晶化挙動について検討し、室温合成したチタン酸バリウム粉末の結晶化学的特性を明らかにした。バリウムとチタンのアルコキシドを非水溶媒に溶解し、攪拌もしくは還流し、脱炭酸水によって加水分解し、20℃では維持してゲル化させる。その後、真空乾燥によってゲル粉末を合成する。チタン酸バリウムの結晶化には十分な加水分解量とエージング時間が必要であることがわかった。また、加水分解ゲル化時の粉末は結晶化していないが、ゲル化後収縮離液反応が進行したゲルからは結晶性の粉末が得られることがわかった。一方、このようにして得られた粉末の結晶化学的特性をX線粉末回折によって検討した結果、結晶ゲル粉末の格子定数は通常の粉末に比べてわずかに大きいことがわかった。この原因を説明することは困難であるが、ゲル粉末を仮焼した粉末のX線粉末回折の結果とDTA-TG測定の結果から、このような格子定数の差異は主に残留有機成分に基づくものであることがわかった。残留有機成分が格子定数にどのように影響を与える機構については、ゲル化および結晶化過程をシミュレーションすることによって明確にする必要がある。
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