• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

反応燃焼法による炭化ケイ素傾斜炭素材の作製とその耐酸化・耐熱衝撃性

研究課題

研究課題/領域番号 05750626
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 複合材料・物性
研究機関神奈川工科大学

研究代表者

山本 修  神奈川工科大学, 工学部, 助手 (00230540)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード炭素材料 / 炭化ケイ素 / 組成傾斜 / 耐酸化性 / 耐熱衝撃性
研究概要

高温構造材料としての炭素材料の唯一とも言える欠点は、耐酸化性に乏しいことである。この耐酸化性を向上させるために、金属シリコンと炭素基材の直接反応により炭化ケイ素傾斜炭素基材を作製し、その耐酸化・耐熱衝撃性の検討を行った。また、炭素ケイ素傾斜炭素基材表面にムライト被覆した場合についても耐酸化性を検討した。
1・炭化ケイ素傾斜炭素材の作製
基材表面に100%の炭化ケイ素の組成傾斜を持つ炭素基材は1450℃、3時間アルゴン中で加熱処理することにより得られた。その組成傾斜度は基材表面から0.5mmまで急激であり、0.5から1.0mmの範囲で緩やかであった。そして、最適な金属シリコン粉末の量は炭素基材の表面積に対して3.9から4.1g・cm^<-2>の範囲であり、この量を越えた場合には基材表面に金属シリコンの付着が認められた。
2・傾斜炭素材の耐酸化・耐熱衝撃性
上述の最適条件で作製した炭化ケイ素傾斜炭素基材の酸化試験を50cm^3・min^<-1>の空気気流中で行った。その結果、酸化試験温度が1400℃で炭素基材と比較して酸化重量減少が1/8に抑制された。しかし、1000及び600℃においては炭素基材とほぼ同一の重量減少を示し、耐酸化性の向上は認められなかった。1400℃での耐酸化性の向上は、炭化ケイ素の酸化により生成した酸化ケイ素が酸化保護膜となったためであることがX線回折測定の結果から明らかとなった。そして、熱衝撃試験は1400℃から液体窒素温度に傾斜基材を急冷することにより行った。その結果、基材からの炭化ケイ素層の剥離及び亀裂は見られず、耐熱衝撃性は良好であると考えられた。また、炭化ケイ素傾斜炭素基材表面にゾル-ゲル法でムライトを被覆して酸化試験を行った。その結果、1000℃において基材は全く重量減少を示さなかった。
これらの結果より、ムライトを被覆することにより酸化雰囲気下低温から高温まで炭化ケイ素傾斜炭素基材が使用できることが示唆された。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] O.Yamamoto: "Preparation of Carbon Materials with SiC-Concentration Gradient by Silicon Impregnation and its Oxidation Behaviour" J.Eur.Ceram.Soc.12. 435-440 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 山本修: "炭化ケイ素傾斜炭素材のムライト被覆とその耐酸化性" 日本セラミックス協会学術論文誌. 102. 165-169 (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

URL: 

公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi