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貫入型シクロデキストリン錯体を用いた光誘起電子移動反応における超交換機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 05750738
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 工業物理化学
研究機関九州大学

研究代表者

米村 弘明  九州大学, 工学部, 助手 (40220769)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
1993年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード光反応中心 / 超分子構造 / 貫入型シクロデキストリン錯体 / 長距離光誘起電子移動 / 超交換機構 / Though-bound機構
研究概要

光合成の光反応中心の巧妙な電子移動反応は分子を組織化することによってはじめて可能になると考えられている。我々は光合成反応中心における光誘起電子移動の研究の新しいアプローチとして、超分子構造であるドナー(D)-アクセプター(A)連結化合物の貫入型シクロデキストリン(CD)錯体系を用いて長距離光誘起電子移動を蛍光測定によって検討した。
カルバゾールとビオローゲンをつなぐスペーサー部分がメチレン鎖16の化合物(1)とビフェニル基を導入した化合物(2)は水溶液中でalpha-シクロデキストリン(CD)が2個メチレン鎖に包接した貫入型CD錯体を形成することがNMR解析によってわかった。CPKモデルによち、1、2はCD錯化によってDとAの距離を長距離( 〜20∠)に固定できることがわかった。
カルバゾール励起1重項からのビオローゲンへの光誘起電子移動反応を蛍光寿命によって検討した。1の蛍光寿命(11.3ns)はビオローゲンの無い参照化合物の蛍光寿命(11.8ns)とほとんど変わらなかった。よって、1では励起一重項からの電子移動反応は距離が遠すぎてほとんど起こってないことがわかった。
これに対して、2の蛍光寿命(8.8ns)は明らかに1の錯体の蛍光寿命より短くなった。よって、この光誘起電子移動は連結スペーサー部分のpi系部位によって促進されていることがわかった。従って、本研究によって貫入型CD錯体系の長距離光誘起電子移動は超交換機構におけるThorough-bound機構によって起こっていることがわかった。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] A.Toki: "Thermodynanie Paramaters for Formation of Through-Ring alpha-Cyclodextrin Complexes of DonorAcceptor Linked Compounds: Comparison between D_2O and H_2O Solutions of Anthracene-Viologen Systems with Intramolecular Charge-Transfer Absorption Spectra" Bull.chem.Soc.Jpn.66. 3382-3386 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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