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pH応答性を有する高分子ミセル型ドラッグの分子設計

研究課題

研究課題/領域番号 05750807
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 高分子構造物性(含繊維)
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

横山 昌幸  東京女子医科大学, 医学部, 助手 (20220577)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード高分子ミセル / pH / 抗ガン剤 / ブロックコポリマー / アドリアマイシン / ドラッグデリバリーシステム
研究概要

抗ガン剤のアドリアマイシン(ADR)の一級アミノ基にCTS-アコニック酸無水物をDMF中で反応させることで、CTS-アコニチルアドリアマイシン(CA-ADR)を得た。この新たに導入されたカルボキシル基を用いて、ポリエチレンオキサイド-ポリリシンブロックコポリマーへの導入反応を行った。反応は水溶性カルボジイミドをカップリング剤として用いて行ったところ、CA-ADRとブロックコポリマーの複合体の形成が、ゲルろ過クロマトグラフィーによって観察された。さらに、複合体中には、高分子ミセルを形成している分画が相当量含まれており、限外ろ過によって高分子ミセルを分離して得ることができた。この高分子ミセルは約30nmの粒径を有することが動的光散乱によって求められた。この値は、本研究者が以前にアドリアマイシンとポリエチレンオキサイド-ポリアスパラギン酸ブロックコポリマーの複合体において得たミセル径とほぼ同じであり、ミセル内核の構造のみが異なり、外殻の化学組成、粒径が等しい高分子ミセル型抗ガン剤デリバリーシステムを得たこととなる。本研究で得た高分子ミセルは、pH7,4では24時間後においてもそのミセルピーク(ゲルろ過クロマトグラフィーにおいて)はなんの変化もなかったが、pH2.2においては、24時間で30%のピーク面積の減少を見た。これは、標的細胞に取り込まれてまわりのpHが低下することに呼応して、ミセル構造を不安定化させて、アドリアマイシンを放出するという設計を質的に実現したことを意味する。ただし、細胞内リソゾームでの約pH5に応答して素早くアドリアマイシンを放出させるためには、ブロックコボリマ-組成、CA-ADR導入量の最適化が必要であり、今後推進させる予定である。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書

URL: 

公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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