ダイズ種子タンパク質の中でも主要なアレルゲンである、34KDタンパク質cDNAのクローニングを行った。34KDタンパク質の3`末端の塩基配列と相補的なオリゴヌクレオチドをプライマーとして用いてcDNAを合成した。cDNAをプラスミドベクターに組み込んで作成したミニライブラリーのクローンをランダムにとり制限酵素分析を行った。34KDタンパク質cDNAと同一と思われるクローン:1-24、2-22について部分的に塩基配列を決定し、34KDタンパク質cDNAであることが確かめられたので、全塩基配列を決定した。1-24は34KDcDNAより5`方向に約1400bp長く、2-22は約30bp短かった。2-22の5`側からExoIIIとMung Bean Nucleaseとを用いて約100bpおきにディレーションをおこさせたクローンのシリーズを作成し、それぞれのクローンの5`末端の塩基配列を決定した後に、インサートを発現ベクターpRSET A、B、Cに、読み枠に従ってライゲーションした。T7RNApolymerase遺伝子を組み込んだM13を感染させることによって、各ディレーションクローンに対するポリペプチドを大腸菌で発現させた。ポリペプチドの発現はSDS-PAGEによって確認することが出来た。34KDタンパク質に対するモノクローナル抗体を用いてイムノブロットを行い、モノクローナル抗体のエピトープ部位を決定した。現在アレル-ギ-患者のIgE抗体を用いてイムノブロット行い、エピトープ構造の解析を行っている。
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