研究課題/領域番号 |
05760019
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
園芸・造園学
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
村山 秀樹 山形大学, 農学部, 助教授 (40230015)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1993年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | セイヨウナシ / テクスチャー・プロフィール / 肉質 |
研究概要 |
本研究はレオメーターで得られた出力値と官能検査さらにはテクスチャーと密接な関係があるペクチン質の分別定量値を解析することによって、セイヨウナシ果実の“美味しさ"の数値化を目指した。 相対湿度が‘ル・レクチェ'果実の追熱におよぼす影響を検討した結果、低湿度区(RH55%)と中湿度区(RH75%)で追熱した果実の果肉はゴム質となった。一方、高湿度区(RH90%)の果実は可食状態にいたり、果肉はメルティング質となった。ゴム質となった果実では、追熱が進みにつれて接点からBrittleness値(破断ピーク)までの棒状プランジャー進入距離が大きくなり、さらにBrittleness値とHardness値(最深部の抵抗値)の差も増加した。また、これらの果実では水溶性ペクチン含量と塩酸可溶性ペクチン含量が追熱期間を通してほとんど変化しなかった。一方、メルティング質となった果実では、進入距離が徐々に減少し、Brittleness値とHardness値の差は変化しなかった。また、これらの果実では日数が進につれて水溶性ペクチン含量が増加し、塩酸可溶性ペクチン含量は急減した。 次に、低温貯蔵した後20℃で追熱を行ない、約1kgまで硬度が低下したセイヨウナシ6品種の肉質の違いについて検討した。その結果、硬度が同程度の果肉において、円盤状プランジャーのBrittleness値に違いが生じた。すなちわち、メルティング質にはならず“シャキシャキ"した歯ざわりとなった‘ラ・フランス'の円盤状プランジャーによるBrittleness値は、メルティング質となったシルバ-・ベル'などの他の5品種に比べ、値が大きくなる傾向がみられた。 以上の結果より、テクスチャー・プロフィールから得られたBrittleness値、Hardness値あるいはBrittleness値までのプランジャー進入距離でメルティング質、ゴム質あるいは“シャキシャキ"した歯ざわりといった肉質の違いを数値化することが可能となった。
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