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カイコの休眠ホルモン遺伝子の構造と発現

研究課題

研究課題/領域番号 05760047
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 蚕糸・昆虫利用学
研究機関名古屋大学

研究代表者

佐藤 行洋  名古屋大学, アイソトープ総合センター, 助手 (60222022)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードカイコ(Bombyx mon) / 休眠ホルモン / 昆虫 / 休眠 / 神経ペプチド / 神経ホルモン / ペプチドホルモン / 遺伝子発現
研究概要

カイコは胚子期に休眠し,越年する.休眠は食堂下神経節から分泌される休眠ホルモンが発育中の卵胞を刺激することにより引き起こされる.休眠ホルモンは24個のアミノ酸からなる神経ペプチドある.
本研究では,まず,すでに得られている休眠ホルモン前駆体cDNAをプローブとして,休眠ホルモン前駆体遺伝子のクローン化を行い,その一次構造を決定した.休眠ホルモン前駆体遺伝子の上流域と下流域を含む10kbpの領域をカイコゲノムライブラリーからクローン化した.この領域の塩基配列を決定したところ,休眠ホルモン前駆体は6つのエクソンと5つのイントロンから構成されていることが明らかとなった.サザンハイブリダイゼーションにより,休眠ホルモン前駆体遺伝子は,ハプロイドゲノムあたり1コピー存在することが示された.
次に,RT-PCR法により遺伝子発現を調査した.材料とするカイコは休眠卵を産生する条件下で飼育した.休眠ホルモン前駆体遺伝子は食道下神経節のみで発現し,他の神経組織や消化管,脂肪体,マルピーギ管,筋肉組織などでは,発現は認められなかった.後胚子期における発育変動を調査したところ,休眠ホルモン前駆体遺伝子は,4-5令幼虫期に弱く発現し,吐糸期から発現レベルが上昇し,蛹化後4日まで高いレベルが維持された.その後,一時的に発現は減少するが,羽化の1日前にもう一度高いレベルの発現を示した.高いレベルの発現は,休眠ホルモンと性フェロモン生合成活性化神経ペプチドの産生時期に対応していると考えられた.カイコの休眠性は胚子発育期や幼虫期の温度や日長に依存していることが知られている.これらの環境条件が,中枢神経系にはたらき,休眠性を決定する機構を,遺伝子発現の解析および血中ホルモンの微量定量法を用いて解明することが課題として残された.

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Sato,Y.: "Precursor polyprotein for multiple neuropeptides secreted from the suboesophageal ganglion of the silkworm, Bombyx mori" Proc.Natl.Acad.Sci.USA. 90. 3251-3255 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] Su,Z.-H.: "Purification,cDNA cloning and Northern blot analysis of trehalase of pupal midgut of the silkworm,Bombyx mori" Biochim.Biophys.Acta. 1173. 217-224 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] Ikeda,M.: "Induction of embryonic diapause and stimulation of ovary trehalase activity in the silkworm,Bombyx mori,by synthetic..." J.Insect Physiol.39. 889-895 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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