研究概要 |
PAS-7糖蛋白質の糖鎖構造は以下のように決定した。まず、PAS-7糖蛋白質からヒドラジン分解により糖鎖を切り出し、2-アミノビリジンで還元末端をラベルした。つぎに、イオン交換HPLCで酸性糖鎖と中性糖鎖を単離し、糖鎖のサイズの分析、エキソグリコシダーゼによる逐次的酵素分解、部分アセトニトリルにより解裂した糖鎖のサイズの分析ならびにメチル化分析により糖鎖構造を解析した。 PAS-7糖蛋白質からは2種の中性糖鎖(7NG16,7NG14.5)と3種の酸性糖鎖(7M,7D,7T)が検出された。7NG16を基本骨格とした場合、7NG14.5はフラクトースが1残基欠損したもの、7M、7D、7Tは非還元末端にシアル酸がそれぞれ1、2、3残基結合したものと表される。7NG16の構造式を以下に示す。 また、PAS-7糖蛋白質における7NG14.5、7NG16、7M、7Dおよび7T糖鎖の比率は、それぞれ1:21:53:19:6であった。
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