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イノシトールリン脂質代謝回転とアラキドン酸遊離反応とのクロストークに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 05760112
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 食品科学・製品科学
研究機関京都大学

研究代表者

森山 達哉  京都大学, 食糧科学研究所, 助手 (60239704)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードアラキドン酸遊離 / イノシトールリン脂質代謝回転 / クロストーク / ヒト血小板 / ジアシルグリセロールリパーゼ / モノアシルグリセロールリパーゼ / 細胞内カルシウム濃度
研究概要

申請者らはヒト血小板において、イノシトールリン脂質代謝回転が、アラキドン酸遊離反応とクロストークし、密接に関わりあっていることを示唆してきた。本研究では、そのクロストークの分子機構の解明、およびその中心となる酵素反応系の性格づけと酵素分子の単離精製を試みることを目的とした。ヒト血小板をコラーゲンで刺激したとき、刺激初期の低Ca^<2+>条件下ではイノシトールリン脂質のみが分解され、アラキドン酸が遊離することを明らかにしている。この遊離経路を同定するために^<32>Pでラベルした血小板のリン脂質代謝を解析した。その結果、この条件下では、イノシトールリン脂質からホスホリパーゼC、ジアシルグリセロール(DG)リパーゼ、モノアシルグリセロール(MG)リパーゼによってアラキドン酸が遊離されることが明らかになった。さらに、膜画分からDGリパーゼおよびMGリパーゼを可溶化することに成功し、これらの酵素活性のCa^<2+>依存性について検討したところ、共に細胞内基底Ca^<2+>濃度条件下でほぼ最大活性が得られることが判明し、この酵素系が刺激初期の低Ca^<2+>濃度条件下で作動しうることを確認した。つぎに、刺激後期の細胞内Ca^<2+>濃度が上昇した条件下でのアラキドン酸遊離機構について検討した。その結果、刺激後期には、コラーゲンレセプターからの情報と細胞内Ca^<2+>濃度の上昇という2つのシグナルによって協調的に活性化されるホスホリパーゼA_2によって大量のアラキドン酸が遊離されることが明らかとなった。また、コラーゲン刺激の終期には、アラキドン酸代謝物であるトロンボキサンA_2が静止血小板へと働きかけるが、その場合はイノシトールリン脂質代謝回転は引き起こすが、アラキドン酸遊離反応は引き起こさないことを明らかにした。このようにして、イノシトールリン脂質代謝回転とアラキドン酸遊離反応のクロストークの経路、機構およびその多様性を明らかにすることができた。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] T.Moriyama: "The mechanism of Arachidonic Acid Release in Collagen-activated Human Platelets." Bioscience Biotechnology and Biochemistry. 1. 93-98 (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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