京都市東山区東山に位置するブナ科常緑樹ツブラジイが優先する林分、千葉市中央区平山町に位置するブナ科落葉広葉樹のコナラが優先する林分、千葉市若葉区大宮町に位置するブナ科常緑樹スダジイ・シラカシが優先する林分の合計3ヶ所において研究をおこなった。まず、非平衡系の菌根菌を人工的に発生させるために、3ヶ所に調査地に、それぞれ6、4、4ヶ所の方形区を設け、尿素肥料による化学処理をおこなった。また、昨年度から観察中のものは、継続して調査をおこなった。一方、平衡系の菌類の調査として、継続して調査してきた、京都市、及び千葉市における一般菌類の調査地において、本年度の継続して調査及び解析作業をおこなった。 千葉市平山町の処理区では、ワカフサタケ属菌1種(既知種)、千葉市大宮町の処理区で発生した菌根菌はワカフサタケ属2種(既知種)が発生し、子実体が発生した7月と10月に調査と採集をおこない、各区ごとに、マッピング法により、発生した子実体の調査をおこない、あわせて、それぞれの区毎に約10-20の子実体から菌株の分離をおこなった。また継続して調査してきた京都市と千葉市における一般菌類の調査区に発生した菌類については、それぞれの採集品にもとづいて、標本の作成とデータの整理・入力をおこなった。 処理区に発生した菌類については、各子実体から分離・培養した菌株について、それぞれの種ごとに対峙培養、クローンの解析等をおこなうため現在培養・解析中である。また、一般菌類のデータにつていは、現在標本の整理とデータの整理・解析を継続中である。
|