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オウギガニ科有毒ガニが保有する麻ひ性貝毒関連未知成分の分離・同定

研究課題

研究課題/領域番号 05760166
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 水産化学
研究機関鹿児島大学

研究代表者

荒川 修  鹿児島大学, 水産学部, 助手 (40232037)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード麻ひ性貝毒 / saxifoxin / neosaxifoxin / ウモレオウギガニ
研究概要

本研究では、石垣島産ウモレオウギガニZosimus aeneusより麻ひ性貝毒関連の未知の2成分を分離し、それぞれsaxitoxin(STX)およびneosaxitoxin(neoSTX)のcarbamoyl-N-hydroxy誘導体であることを明らかにすることができた。その概要は以下のとおりである。
1990年から1991年にかけて沖縄県石垣島川平湾周辺のリ-フ上で採取したウモレオウギガニ31個体の付属肢および頭胸部外骨格900gを試料とした。塩酸酸性80%エタノールで毒を抽出し、ジクロルメタンで脱脂後、活性炭処理、Bio-Gel P-2およびBio-Rex70カラムクロマトグラフィーにより順次精製し、“STX画分"を得た。本画分につき、さらにBio-Rex70カラムクロマトグラフィーを繰り返し行ない、最終的に既知成分であるSTX、neoSTX、decarbamoylSTX、decarbamoylneoSTXに加え、2つの未知成分(以下BR-1およびBR-2と仮称)を分離した。BR-1、2の収量はそれぞれ、2.4および1.9mgで、マウスに対する比毒性は1,400および1,700MU/mgと測定された。これらは、電気泳動分析においてRm値0.63、0.94に黄緑色ないし青色の蛍光スポットを、HPLC分析において保持時間10.2、16.9分に単一ピークを、さらにESIマススペクトル分析においてm/z332、316に分子イオンピーク(M+H)^+を与えた。以上の知見に加え、^1Hおよび^<13>CNMRスペクトルを検討した結果、BR-1、2はそれぞれ、neoSTXおよびSTXのhydroxycarbamoyl体であることが推定された。このことを確認するため、BR-2を酸加水分解に付したところ、decarbamoylSTXを生成した。加えて、BR-1、2はともにFeCl_3と反応し、ヒドロキサム酸(RCONHOH)に特異的な紫色を呈した。以上の結果から、これらの2成分はそれぞれ、carbamoyl-N-hydroxyneoSTXおよびcarbamoyl-N-hydroxySTXであると結論した。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] O.Arakawa,T.Noguchi,Y.Shida and Y.Onoue: "Occurence of carbamoyl-N-hydroxy derivatives of saxifoxin and neosaxifoxin in a xanthid crab zosimus aeneus21GC01:Toxicon" 32. 175-183 (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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