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腎臓成長因子の代償性腎肥大への関与に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 05760226
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 基礎獣医学・基礎畜産学
研究機関大阪府立大学

研究代表者

岡田 利也  大阪府立大学, 農学部, 助手 (00169111)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1993年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード母体片側腎臓摘出 / 組織形態計測学 / 胎子腎臓 / 腎小体 / 陰性荷電領域 / 糸球体基底膜
研究概要

妊娠母体に片側腎臓摘出を行った場合、残側の腎臓が肥大し、胎子の腎臓の発達には影響を及ぼさないと考えられる。しかし、片側の腎臓の欠如が腎臓成長因子の出現を促し、代償性腎肥大を引き起こすのであれば胎子の腎臓の発達を促進すると考えられる。しかし、このことに関する研究は少ない。本研究では母体片側腎臓摘出時のラット胎子腎臓の発達に関して以下の成績を得た。1.胎子腎臓において、腎小体は未熟なものから成熟したものまで様々な発達段階のものが認められる。そこで、腎小体をその成熟度によりI型からV型の5つの型に分類した。母体片側腎臓摘出により胎生20日目と胎生22日目胎子の腎臓において最も成熟したV型腎小体の大きさが増した。腎小体数は各型の総和には影響が認められなかったが、胎生22日目において未熟なII型腎小体数が増加した。2.糸球体基底膜の形態的変化を電顕的に調べた。母体片側腎臓摘出、対照両胎子においてLamina densaの形成は胎生20日目で初めて認められ、胎生22日目ではLamina densaの厚さが増したが、母体片側腎臓摘出による影響は認められなかった。3.糸球体濾過における選択的透過性には糸球体基底膜の形態的変化に加えて、陰性荷電領域の形成が重要な役割を果たしている。そこで、Cationized ferritin(CF)を陽性粒子として糸球体基底膜の陰性荷電領域の変化を調べた。胎生22日目でCF粒子の蓄積はLamina rarae internaとexternaの二層に限定される様になったが、しばしば、Lamina densaにCF粒子が存在する領域も認められた。Lamina densaに認められるCF粒子の数は母体片側腎臓摘出により減少した。4.以上の結果より、母体片側腎臓摘出により胎子腎小体の発達は促進されることが明らかになった。さらに、代償性腎肥大は主として、腎小体と尿細管の肥大によることより、本研究結果から代償性腎肥大に腎臓成長因子が関与していることが腎小体の発達面より明らかになった。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Okada,T.: "Morphometry of the kidney in rat pups from uninephrectomized mothers" Congenital Anomalies. 33. 293 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 岡田利也: "母体片側腎臓摘出の胎子腎小体の発達に及ぼす影響:組織形態計測学的研究" 第117回日本獣医学会講演要旨集. 63 (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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