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ウシ赤血球移入SCIDマウスを用いた小型ピロプラズマ原虫症モデルの改良

研究課題

研究課題/領域番号 05760247
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 応用獣医学
研究機関酪農学園大学

研究代表者

辻 正義  酪農学園大学, 酪農学部, 助教授 (10150088)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードSCIDマウス / Theileria / 動物モデル / モノクローナル抗体
研究概要

タイレリア原虫の感染実験を行う動物モデルとして、ウシの赤血球を移入したSCIDマウスを開発したが、このマウス体内にはウシ赤血球とマウス赤血球の両者が混在し、しかもその比率が絶えず変動していると言う欠点があった。本研究では、マウス赤血球の除去あるいは生産抑制を行うことによりウシ赤血球のみを持つSCIDマウスを作製し、モデルの改良を試みた。
〈材料と方法〉抗エリスロポエチン抗体は、ヒト組替え型エリスロポエチンを免疫したウサギの血清を用いた。抗マウス赤血球抗体として、マウス赤血球を免疫したウサギのポリクローナル抗体、および、マウス赤血球を免疫したラットの脾細胞とマウスミエローマ細胞を融合させて得たモノクローナル抗体を用いた。
〈結果と考察〉抗エリスロポエチン抗体は、SCIDマウスに接種することにより赤血球の生産を抑制したが、ヘマトクリット(Ht)値の著明な減少を誘導するには、抗体を2週間程度連続的に投与し続けることが必要であり、モデルの改良に用いるには不適当と思われた。ウサギ抗マウス赤血球ポリクローナル抗体をSCIDマウスに接種した場合、投与量に比例してHt値の顕著な低下がみられたが、大量投与した場合には死亡するものが出たり黄疸や溶血などの症状が認められるなど、マウスに対する毒性が強いと判断された。抗マウス赤血球モノクローナル抗を生産するハイブリドーマは、合計23コ得られた。これらの細胞を、マウスに接種した際のHt値の低下および血球凝集・溶血・黄疸などの症状を指標にスクリーニングしたところ、一つのモノクローナル抗体(2E11)が選ばれた。この抗体は、マウスに投与した際の毒性が弱く、かつHt値の低下も速やかに誘導できることから、モデル改良への応用を試みた。その結果、SCIDマウスにウシ赤血球の輸血及び抗マウス赤血球抗体2E11の投与を定期的に続けることで、末梢血赤血球のほぼ100%をウシのそれで置き換えたマウスを作成することができ、タイレリア原虫も良好に増殖することが示された。(なお、本研究成果は、昨年の第116回日本獣医学会で発表しており、現在Experimental Parasitologyへの投稿準備中である。)

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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