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神経標識物質を用いた脊髄神経の層的構造の解明

研究課題

研究課題/領域番号 05770014
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 解剖学一般(含組織学・発生学)
研究機関札幌医科大学

研究代表者

木田 雅彦  札幌医科大学, 医学部・解剖学講座, 講師 (40186276)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード前角運動神経細胞 / 前角内配列 / コレラトキシン
研究概要

本研究の目的は、脊髄神経の本幹横断面に識別される神経線維の配列とmotoneuron poolsの前角における層的配列の関係を明らかにすることであった。神経標識物質として、コレラトキシンサブユニットBを用いた。神経標識物質の注入部位での漏出を防ぐため、これをラテックスビーズに吸着させたものを用いた。実験はネコ20体40側を用い、頭側・尾側後鋸筋、内・外肋間筋、内・外腹斜筋に注入した。
頭側後鋸筋と尾側後鋸筋は、体軸に沿って同様の位置に配列する筋であるが、頭側後鋸筋は外肋間神経の支配神経(浅助間神経)に、尾側後鋸筋は内肋間筋同様に肋間神経本幹から直接それぞれ支配される。頭側後鋸筋に注入した例では、標識神経細胞が前角腹側の中央に局在していた。尾側後鋸筋に注入した例では、標識神経細胞は前角腹側の外側(腹外側核)に位置していた。また、外肋間筋と内肋間筋に注入した結果、前角腹側の中央と外側にそれぞれ標識神経細胞が検出された。すなわち前角における運動神経細胞の位置は、筋の存在位置ではなく、筋の支配神経と関連することが推測された。そこで、外側皮枝前枝から筋枝(壁外枝)を受け外肋間筋相当と考えられてきた外腹斜筋と、内肋間筋相当と考えられている内腹斜筋に注入した。その結果、内腹斜筋の標識神経細胞は内肋間筋同様に前角腹側の外側に位置していた。しかし外腹斜筋の標識神経細胞は、外肋間筋と内腹斜筋それぞれの神経細胞の存在部位の中間に分布していた。
以上の所見から、脊髄前角における運動神経細胞の配列は、単に支配される筋の体幹での位置ではなく、その支配神経の分岐様式(順)に対応すると考えられた。なお、脊髄神経の横断面における注入筋支配の軸索は、標識されなかった。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書

URL: 

公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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