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ラット肝化学発癌過程におけるGST-P遺伝子の特異的発現機構の研究:トランスジェニックラットによる解析

研究課題

研究課題/領域番号 05770104
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 病態医化学
研究機関埼玉医科大学

研究代表者

鈴木 利哉  埼玉医科大学, 医学部, 助手 (90216416)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード肝化学発癌 / 腫瘍マーカー / グルタチオントランスフェラーゼP / トランスジェニックラット
研究概要

グルタチオントランスフェラーゼP(GST-P)はラットの肝化学発癌過程においてほぼ必ず誘導される腫瘍マーカーである。肝細胞の癌化とともにGST-P遺伝子が活性化されるメカニズムには二つのカテゴリーが考えられる。その一つはGST-P遺伝子が肝癌発生に決定的役割を果たす遺伝子(未同定)の極めて近傍にあり発癌剤投与の際の染色体上の変化に伴うシス効果によって両遺伝子が同時に活性化するというものであり,他の一つは両遺伝子が位置的には無関係であるにもかかわらず強力なトランスアクチベータ-を共有しているために活性化されるというものである。どちらの仮説が正しいかを検証する目的でGST-P遺伝子の上流領域の種々の欠失変異体をCAT構造遺伝子に繋いでラットの受精卵に導入しトランスジェニック(Tg)ラットを作成した。TgラットにSolt-Farber法によって肝癌病変を作ると3つの独立の系全てにおいて肝癌病変部においてCAT活性が証明されたが正常肝組織においては全く陰性であった。GST-P遺伝子の上流にはAP-1結合配列に似たシーケンスが回文状に対合するというユニークな構造をもつ強力なエンハンサーGPEIが存在する。先に使用した上流領域からGPEIを除いたTgラットに肝癌をつくったところ肝癌病変部にもCAT活性は現れなかった。さらにGST-P遺伝子のミニマムプロモーターとCAT構造遺伝子だけをもつTgラットの肝癌病変部にはCAT活性は認められなかったが,そこへGPEIを導入したところ肝癌病変部においてCAT活性の上昇を認めた。以上の結果からGST-Pの発現は肝癌発生に決定的な役割を果たす遺伝子と共通のトランスアクチベータ-によって支配されていることと及その作用がGPEIを介して行われることが明らかになった。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 森村 茂: "Trans-activation of glutathione transferase Pgene duning chemical hepatocarcinogenesis of the rat" Proceedings of the National Academy of Sciences of USA. 90. 2065-2068 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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