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動脈硬化の危険因子であるIV・V型高脂血症の病因解析

研究課題

研究課題/領域番号 05770112
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 病態医化学
研究機関国立循環器病センター

研究代表者

高木 敦子  国立循環器病センター研究所, 病因部, 室員 (90179416)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードリポタンパク質リパーゼ / 高脂血症 / 高トリグリセリド血症 / IV型高脂血症
研究概要

【目的】動脈硬化症への高い危険因子として認識されはじめた高トリグリセリド(TG)血症の中でも頻度の高い原発性IV・V型高脂血症(IV・V型)の成因を解明することを目的とした。予備的実験結果から、IV・V型の病因はリポ蛋白リパーゼ(LPL)欠損ヘテロに二次的に血清TG合成系を上昇させる因子が合併したものではないかという仮説をたてた。これを証明するため遺伝背景が不明であるIV・V型患者の中にLPL欠損症ヘテロ接合体者がどれくらい存在するかを調べることを目的とする。
【実績1】遺伝背景が不明であるIV・V型患者の中にLPL欠損症ヘテロ接合体者がどれくらい存在するかを、調べるためのシステムを作った。研究実施計画に示すように、原発性IV・V型患者のポストヘパリン血漿を採血し、我々の開発したLPL活性及び蛋白量測定系を用い、正常値の半分以下のLPL蛋白値を示す者や、LPL蛋白は正常量存在するが活性の低下したLPL機能異常者を第一次スクリーニングする。対象者のDNAを血液から調製し、single strand conformation polymorphism法と直接塩基配列決定法(直接塩基配列決定法の改善について論文投稿準備中)により、遺伝子レベルでLPL欠損ヘテロを証明するシステムである(システムづくりに関して論文投稿中)。
【実績2】このシステムを用いて、IV・V型患者32名を対象に調べたところ24名(75%)においてLPL蛋白値が正常の2分の1以下であり、LPL欠損ヘテロと推定された。このうちDNAが入手可能であった18名について現在までに8名の遺伝子解析を行ったところ、我々が既にLPL欠損ホモ接合体として報告しているLPLarita変異(Takagi,A.,et al.,J.Clin.Invest.,89:581-591(1992))のヘテロ接合体者が4名と、それぞれ新たな変異を持つLPL欠損ヘテロ接合体者が4名見いだされた(論文投稿準備中)。
【結論】以上より、IV・V型の病因は遺伝的背景にLPL欠損ヘテロを持ち、ここに二次的に血清TG合成系を上昇させる因子が合併したものであると考えられた。残りの者の遺伝子解析も現在進行中である。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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