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ヒト肝細胞がんの経門脈性転移機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 05770132
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 人体病理学
研究機関国立がんセンター

研究代表者

坂元 亨宇  国立がんセンター研究所, 病理部, 研究員 (40221270)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1993年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード肝細胞癌 / 経門脈性転移 / 高転移性細胞株 / ビメンチン / Eカドヘリン
研究概要

ヒト肝細胞癌より樹立された細胞株Li-7を、ヌードマウスへの脾注を繰り返すことにより、高率に経門脈性肝転移を生ずるサブクローン(HM)と転移しないサブクローン(NM)を株立した。これらの細胞株を用い、以下の点につき検討した。
1.細胞、細胞外基質との接着能:マウス肝類洞内皮細胞(HSE)への接着はHMがNMより強く、この接着は抗sialyl-Lex抗体にて阻害が認められた。ヌードマウス肝細胞に対してもHMはNMより強い接着性を示した。一方細胞外基質との接着に関しては、I型コラーゲン、IV型コラーゲン、フィブロネクチン、ラミニン何れに対してもNMがHMより強い接着性を示した。
2.接着分子の発現:インテグリンファミリーのうち、VLA2、VLA3、VNRは共に陽性、VLA1、VLA4は共に陰性、VLA5はNMのみ、VLA6はHMのみ陽性であった。Eカドヘリンは、HMのみに陽性であり、これが上述のマウス肝細胞との接着性の差異を生じ、更には肝転移能を規定しているのではないかと考え、NMにEカドヘリン遺伝子を導入し、現在クローニングを行っている。
3.2次元電気泳動を用いた差異の検討:両亜株を2次元電気泳動にて比較したところ、一方のみに認められるスポットがHMに10ケ、NMに4ケ見られた。これらのうちNM特有のスポットの1,(MW約55,000,pI約4.9)がアミノ酸シークェンスによりヒトビメンチンと同定された。他のスポットに関しても現在検討中である。
以上の検討より、現在までのところ、HMは、より肝細胞的な性格を保持していることが肝転移に関与している可能性が示唆され、今後更に臨床例も用い検討する。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書

URL: 

公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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