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B細胞抗原受容体を介するシグナル伝達機構におけるチロシンリン酸化とCD45の役割

研究課題

研究課題/領域番号 05770238
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 免疫学
研究機関(財)東京都神経科学総合研究所

研究代表者

片桐 達雄  (財)東京都神経科学総合研究所, 微生物学・免疫学研究部門, 主事研究員 (00233742)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードB細胞抗原受容体 / CD45 / チロシンリン酸化 / チロシン脱リン酸化 / 細胞内情報伝達 / lyn / アポトーシス
研究概要

B細胞抗原受容体(BCR)を介した細胞内情報伝達機構におけるCD45(膜型チロシン脱リン酸化酵素)の役割を解明する目的で、未熟B細胞株WEHI-231を親株とするCD45陰性クローンを樹立を試み、これに成功した。このCD45陰性クローンはmRNAレベルでCD45の発現が抑制されていたが、他の細胞表面マーカーであるMHC分子、細胞表面IgMおよびIgD分子の発現に関しては差異を認めなかった。ところが、BCR刺激により誘導される種々のタンパク質のチロシンリン酸化パターンはCD45の発現の有無により、大きな差異が認められた。すなわち、CD45陰性クローンでは親株ではBCR刺激によってはじめて誘導されるチロシンリン酸化が、刺激以前に亢進した状態となっていた。この結果は、親株のWEHI-231細胞においては刺激の無い状態でこの系に関与するタンパク質チロシンリン酸化酵素が活性化状態にあるが、CD45の働きによってその活性が抑制された状態にあるものと考えられる。親株とCD45陰性クローンのBCRに会合するチロシンリン酸化酵素を調べた。その結果、lynが親株ではBCR刺激によってチロシンリン酸化が誘導されるのに対し、CD45陰性クローンではBCR刺激の有無に関わらず亢進状態にあった。現在、lynのリン酸化酵素活性を検討中であるが、lynがこの系におけるCD45の基質の一つであると考えられる。
CD45がWEHI-231細胞のBCR刺激のシグナル伝達の制御に重要な役割を果たしていることが今回明かとなったが、このシグナル伝達の結果誘導される、より遠位な細胞機能の発現にCD45の有無が影響を及ぼしているか否かを調べた結果、親株において、抗IgM抗体刺激で誘導されるアポトーシスが、CD45陰性細胞ではより強力に誘導されることがわかった。
以上の結果はCD45が未熟B細胞においてBCR由来の情報伝達機構の制御することにより最終的にはB細胞のprogramed cell deathに重要な役割を果たしていることが示された。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Mami Ogimoto: "Negatire regulation of apoptotic cleath in immature B cells by CD45" International Immunology. 6(発表予定). (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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