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感染症がヒト個体群の長期間の適応に及ぼす影響のマイクロシミュレーション分析

研究課題

研究課題/領域番号 05770264
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 公衆衛生学・健康科学
研究機関東京大学

研究代表者

中澤 港  東京大学, 医学分, 助手 (40251227)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード感染症 / マイクロシミュレーション / ヒト個体群 / 遺伝子伝達モデル
研究概要

ヒト個体群の遺伝子組成に対する感染症の影響を検討するために、既にBrass、Coale、Trussellらによって人口学的に確立している人口モデルを基にして個人ベースの確率モデルに改変し、感染症耐性に関連する遺伝子の伝達を組み入れた。即ち、ある遺伝子をもつ個人ともたない個人の間にマラリア感染時の生残率に差が出ると仮定し、マラリア感染率が高い村落群と低い村落群の間で人口移動があるという条件で、遺伝子伝達シミュレーションを行った。こうしたマイクロシミュレーションによる集団遺伝へのアプローチは1970年代にMacCluerが始めていたが、あまり進展しておらず、とくに感染症との関連を見たものはおそらくこれが最初である。
シミュレーションのためのプログラムはC言語で記述し(約800ステップ)、本研究助成により導入したコンピュータ上で、いくつかのパラメータについて100回ずつの試行をおこなった。現段階では、婚姻の社会的規制の有無や分集団間の距離による婚姻のしやすさの違いを組み込んでおらず、マラリア感染リスクも村落群別に固定してあり、季節変動やヒト個体群との相互作用によってリスクが変動することは表現していない。今後、現実に即した予測などのためには、マラリア感染の確率モデルとの結合が必要とされる。その意味ではプロトタイプだが、人口学、遺伝学と生態学を結び付けるモデルの可能性を示した。この研究結果は平成5年度の日本人類学会・民族学会連合大会で報告済みである。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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