• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

乳幼児突然死症候群、特にうつ伏せ寝との関係による免疫組織学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 05770306
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 法医学
研究機関札幌医科大学

研究代表者

舟山 眞人  札幌医科大学, 医学部, 助教授 (40190128)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード乳幼児突然死症候群 / うつ伏せ / 免疫組織化学 / 肺サーファクタント
研究概要

東京都監察医務院で乳幼児突然死症候群(SIDS)と診断された解剖例のうち、死亡前の状況が比較的はっきりしている22例(月齢1〜8カ月)の肺パラフィン標本につき、抗ヒトサーファクタント抗体(PE10)を用いて免疫組織化学的にサーファクタントの出現パターンを検討した。発見体位別にみるとうつ伏せ14例、仰向けないし横向き8例である。その結果、1例を除く総ての例で肺胞内に中等量から多量のサーファクタントが証明された。一方、肺胞II型上皮内にも大部分の症例でサーファクタントの存在を認めた。特に肺胞内における比較的多量のサーファクタントの存在は、従来から多くの研究者が指摘しているように、SIDSが死亡前の低酸素状態と深く関連していることを示唆している。なお、肺胞内にほとんどサーファクタント出現のなかった1例は、生前の健康状態に特に問題は指摘されておらず、死後変化による抗原性の消失の可能性が高いと思われた。しかし、乳児の発見体位からみた出現パターンには、うつ伏せ位ならびに仰向け位、いずれも大きな差を認めなかった。うつ伏せ寝とSIDSとの関連については、うつ伏せ寝がある特定の児にとって解剖学的にみて気道閉塞を引き起しやすいという説がある。また、単に鼻口部閉塞による機械的窒息をみているにすぎない、という意見も根強くある。しかし、死亡時仰向け発見の児の肺サーファクタント所見をみると、死亡前にはうつ伏せ発見の児同様、低酸素状態に陥っていたことを示唆しており、SIDSがすべて機械的窒息ではないこと、更にまたうつ伏せ寝を止めさえすればSIDSが完全に防げる、といったような単純な問題でもないといえる。確かに東京都観察医務院の全体集計からみればSIDSと診断された児の多くはうつ伏せ発見であるが、肺サーファクタント所見をみる限りでは、うつ伏せ自体はSIDSの原因ではなく統計上から挙げられる危険因子の一つにすぎない、と考えるべきであろう。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 舟山眞人 他2名: "乳児急死とうつ伏せ位" 日本小児科学会雑誌. 97. 1190-1198 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

URL: 

公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi