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Compromised host における感染症補助診断法としてのbeta-glucanの測定

研究課題

研究課題/領域番号 05770315
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 内科学一般
研究機関東京大学

研究代表者

安岡 彰  東京大学, 医科学研究所, 助手 (80242113)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードAIDS / 免疫不全 / 深在性真菌症 / 補助診断法 / beta-glucan
研究概要

AIDSを初めとする免疫不全患者の真菌症診断法としての(1→3)-beta-D-glucan(以後beta-glucan)役割を検討するために以下の実験および測定を行った。
1.基礎的検討:Cryptococcus neoformansおよびTrichosporon beigeliiの次の検体からbeta-glucanを測定した。(1)菌体浮遊液:菌体を107cells/ml〜103cells/mlとし、そのbeta-glucanを測定。 (2)菌を振盪培養し、その培養液の上清を濃縮、透析の後、ethanol抽出法で多糖成分を抽出した。この成分は主に両菌の莢膜の主成分である莢膜多糖(capsular polysaccharide;CPS)と考えられた。このCPSの濃度を振って、そのbeta-glucanを測定した。結果は菌体ではいずれもbeta-glucanが陽性となったが、CPSではTrichosporon beigeliiは陽性となったが、Cryptococcus neoformansでは反応しなかった。以上から、beta-glucanはこれらの菌種からも陽性となることが示されたが、Cryptococcus neoformansに対してはやや鋭敏さが劣る可能性が示唆された。 2.臨床的検討:HIV感染者で真菌感染が疑われた患者にbeta-glucanの測定を試みた。対照として日和見感染がみられないHIV感染者10名でbeta-glucanを測定した。この結果、対照患者ではすべて10pg/ml以下と、陰性範囲にあった。これに対して、Candida菌血症であった2例では999pg/ml,2000pg/mlと著しい高値を示した。Cryptococcus感染症では数十pg/mlに留まり、著増は見られなかった。カンジタ口内炎ではほぼ正常範囲に留まった。以上から、深在性真菌症の補助診断法としてbeta-glucanは有用と思われ、口内炎などの表在性感染による影響は見られないことが明かとなった。しかし、菌種間による差異があり、データの取扱には注意が要るものと思われた。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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