1)CEAに関するidiotype network systemの解析により得られた抗原のinternal imageを有する抗Id MoAbのHおよびLchain V領域超可変部のアミノ酸配列を決定した。この配列と遺伝子クローニングにより明らかにされているCEA構造との相同性について検討し、internal imageに関し、アミノ酸レベルで解析した。 2)同様のアプローチとして、CEA合成ペプチドに対して作製され、アミノ酸4〜5基のエピトープが判明している抗CEA MoAbから抗Id抗体を作製し、V領域のアミノ酸配列と確定しているエピトープ構造とを比較検討した。 癌免疫療法のモデル実験としてB16メラノーマ腫瘍系において既に得られている抗Id抗体をワクチンとして投与し、同系移植腫瘍に対する治療効果を検討した。この中で抗腫瘍効果を有する抗Id抗体をスクリーングし、殺細胞の機序、たとえばeffector細胞の種類、腫瘍部位の変化などを検索した。同様のアプローチをerbB2トランスフェクタントを用いた系についても検討した。
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