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疼痛部位の診断および鍼灸の鎮痛効果の客観的評価法としてのサーモグラフィーの有用性

研究課題

研究課題/領域番号 05770335
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 内科学一般
研究機関明治鍼灸大学

研究代表者

廣 正基  明治鍼灸大学, 鍼灸学部, 助手 (80218825)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードサーモグラフィー / 疼痛 / 鍼灸
研究概要

サーモグラフィー装置を用い、疼痛患者の体表温を測定し、サーモグラフィー法が疼痛の診断、治療の客観的評価法として有用であるかどうか検討した。
対象は疼痛を有し、医学的に病態の明確な患者30例(平均年齢65.3歳)であった。測定部位は下肢28例、上肢2例。疾患別では脳梗塞後遺症9例、ついで糖尿病性神経障害6例、変形性腰椎症3例、腰椎椎間板ヘルニア3例、骨粗鬆症2例で、静脈瘤、レイノ-症候群、バ-ジャー病、末梢循環障害がそれぞれ1例であった。サーモグラフィー法による体表温変化と疼痛部位とが一致した例は17例(いずれも疼痛部位の体表温低下)で、一致しなかったのは13例であった。一致した例での疾患は糖尿病性神経障害、脳梗塞後遺症、腰椎椎間板ヘルニアに多く認められた。なお、体表温と疼痛の程度との関連性は痛みだけの症状ではなく、冷え、痺れ感等の症状が加わり一定の結果を得ることはできなかった。また、鍼灸治療による効果では、8例において症状軽減とともに低下領域は減少を示し体表温の上昇を確認することができたが、一定の結果を得ることはできなかった。
以上のことより、サーモグラフィー法による疼痛の診断において断定できるものではないが、糖尿病性神経障害による神経系の栄養障害による変性と循環障害、脳梗塞後遺症などからくる中枢性の自律神経障害、また腰椎椎間板ヘルニアからくる腰椎レベルの神経圧迫による遠心性交感神経障害などの疾患において疼痛部位の客観的評価法として有用であることが示唆され、また、少数例であり症状の程度、種類等の客観的評価が課題として残されるが、治療により症状の軽減と同時に体表温領域の低下を確認できたことは、鍼灸治療効果を確認する上でサーモグラフィー法は有用であることが考えられた。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書

URL: 

公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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