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成人における疑似コレラ下痢症から分離されたロタウイルスの遺伝子レベルでの解析

研究課題

研究課題/領域番号 05770341
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 消化器内科学
研究機関秋田大学

研究代表者

飯塚 政弘  秋田大学, 医学部, 助手 (00241654)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードロタウイルス / 疑似コレラ / 成人下痢症 / 分子生物学 / エレクトロフェロタイプ / 血清型 / ゲノグループ
研究概要

ロタウイルスは小児下痢症の主要病因であることが明らかにされているが、成人の下痢症患者よりロタウイルスが分離されたという報告はわが国では皆無である。われわれは最近重症の脱水・下痢症のため疑似コレラの診断のもとに隔離・治療された成人患者から本邦で初めてロタウイルスを分離した。これまでロタウイルスによる成人の重症下痢症例は免疫力の低下した老人においてのみ報告されているが、本症例には免疫不全などの重症感染症に至る要因は見当たらなかった。われわれは本症例ように免疫があると考えられる成人に重症の下痢症を引き起こしたロタウイスル株がこれまで報告されている株とは異なる特殊な株なのか、また小児間で流行しているロタウイスル株とは異なるのかという点について遺伝子レベルで検討を行なった。すなわち、患者の便中より分離されたロタウイスル株のエレクトロフェロタイプ、VP7血清型、さらにRNA-RNAハイブリダイゼーションによりゲノグループを決定し、従来報告されている株および同時期に小児間で流行していた株と比較した。その結果、分離されたロタウイルスは、エレクトロフェロタイプ、RNA-RNAハイブリダイゼーションより、従来から報告されているDS-1ゲノグループに属することが明らかにされ、またPCR法により決定されたVP7血清型もG2であり、DS-1ゲノグループ株として矛盾しなかった。さらに同時期に小児間で流行していたロタウイルス株を検討したところ、小児数例より本患者と同一の株が認められた。すなわち本研究は、小児間でのロタウイルス流行株が成人にも重症下痢症を引き起こしうることを遺伝子レベルで初めて証明し、この結果は消化器内科の分野において極めて意義深い結果をもたらすものと考えられた。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書

URL: 

公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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