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C型肝炎ウイルス感染の慢性化機序の検討

研究課題

研究課題/領域番号 05770347
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 消化器内科学
研究機関金沢大学

研究代表者

金子 周一  金沢大学, 医学部・付属病院, 講師 (60185923)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1993年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワードC型肝炎ウイルス / 慢性肝炎 / guasispecies
研究概要

C型肝炎ウイルス感染は,他のウイルス感染と異なり,感染が慢性化し,引き続いて慢性肝炎・肝硬変・肝細胞癌を発症することが大きな問題となっている.ウイルス感染の慢性化の一つの機序として,Human Immunodeficiency Virusでは,ウイルスゲノムの変異と宿主免疫の関与が報告されている.そこで本研究では,C型肝炎ウイルスのゲノム変化と病態との関連について検討した.
異なる病態を有するC型肝炎25症例を対象とし,ウイルスのコア抗原領域から表面抗原領域について,各個体より10個の遺伝子をクローニングし,その塩基配列を解析し,個体内におけるウイルス集団のheterogeneity(quasispecies)を解析した.5例の急性肝炎例における塩基配列では0.85±0.62%の違いが個体内で見いだされ,5例の慢性非活動性肝炎例では1.73±0.90%,9例の慢性活動性肝炎例では3.05±1.27%,3例の肝硬変例では2.71±1.47%であった.このように同一個体内に存在するウイルスのゲノムの違いは,病態の進展に伴って有意に(P<0.01)高くなることが明らかとなった.また,3例においては経時的にゲノムの変化を検討したところ,病態の進展と相同してゲノムの変異が多くなっており,この変化はその間のトランスアミナーゼ値の平均値と一致していた.
C型肝炎ウイルスの構造領域と免疫系の関与,とりわけ中和抗体との関連は,いまだ明らかにされておらず,検討し得た領域の変化と免疫系の関与についても不明である.しかし,今回の検討によってC型肝炎ウイルスの慢性化の機序の一つに,ウイルスのゲノムが次々に変化していくことによって,ウイルスが宿主の免疫系の攻撃から逃れ,その感染状態が継続していく可能性が示唆された.

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Masao Honda,Shuichi Kaneko: "Seguence analysis of putative structural regions of hepatitis Cvirus isolated from 5 Japanese patients with hepato cellular carcinoma." Arch Virol. 128. 163-169 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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