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サイトカインによる血管透過性亢進作用のメカニズムの検討

研究課題

研究課題/領域番号 05770400
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 呼吸器内科学
研究機関自治医科大学

研究代表者

石井 芳樹  自治医科大学, 医学部, 講師 (20254914)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードサイトカイン / 血管透過性 / IL-8 / TNFalpha / 接着分子 / 血管内皮細胞
研究概要

[目的]septic shockやadult respiratory distress syndrome (ARDS)に伴うhighpermeability pulmonary edema の病態においては、TNFalphaやIL-8などのサイトカインと集積した好中球が重要な役割を果たしているものと考えられる。IL-8は強力な好中球遊走因子として好中球のmigrationに関与するとともに、prostaglandin E2(PGE2)と協同して好中球依存性の血管透過性を亢進させることがin vivo で報告されている。われわれは、TNF alphaによる血管内皮細胞のpriming がIL-8により好中球のmigration に影響を与えるか否か、また、好中球依存性の透過性亢進を惹起するか否かを検討した。
[方法]ウシ肺動脈内皮細胞をファイブロネクチンでコートしたmicroporous filter 上にconfluent に培養し、filter の上層に添加した125I-アルブミンの下層へのクリアランスと上層に添加した51Crラベルした好中球の下層へのmigration を測定した。2種類のアイソトープを用いることで、好中球のmigration と血管透過性の変化を同時に検討した。
[結果]1)IL-8は、単独では、直接血管透過性の亢進作用を認めなかった。2)下層に加えたIL-8は、強力な好中球遊走作用を示したが、IL-8による好中球のtransmigrationのみではprotein lesk は認めなかった。3)単独では透過性を亢進させない濃度のTNFalphaで血管内皮細胞をpriming しておくとIL-8による好中球遊走の増加にともなってアルブミンの透過性が亢進した。4)抗CD18抗体は、IL-8とTNFalphaの協同作用による好中球のmigrationとそれに伴う透過性亢進を抑制した。
[考案]IL-8はTNFalphaとの協同作用によって好中球依存性に血管透過性を亢進させることが示された。このメカニズムには、TNFalphaによって誘導された血管内皮細胞上の接着分子の発現が関与していることが示唆された。このようにサイトカインは、様々なメカニズムによって血管透過性をmodulateし、high permesbility lung edemaの病態に重要な役割を果たしているものと考えられた。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書

URL: 

公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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