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新生児一過性高グリシン血症の発症機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 05770507
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 小児科学
研究機関東北大学

研究代表者

呉 繁夫  東北大学, 医学部・病態代謝, 助手 (10205221)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードグリシン開裂酵素 / im situ hybridization / リンパ芽球 / cDNA クローニング / ラット脳
研究概要

新生児一過性高グリシン血症の原因を究明するために本症患児と考えられる2症例からリンパ芽球細胞株を樹立し、以前私どもの開発した方法でグリシン開裂酵素系の酵素活性の測定を行なった。その結果これらの2症例ともにグリシン開裂酵素系の活性は正常範囲に存在し、本酵素系の遺伝的欠失は否定的であった。これら2症例と報告例の髄液と血清のグリシン値を詳細に検討すると、髄液のグリシン値は高値を示すが、血清のグリシン値は正常範囲にあるものが数例存在した。髄液中の高グリシン濃度は現在のところグリシン開裂酵素系の機能低下以外には報告例がない。従って、中枢神経系に存在するグリシン開裂酵素系の一過性機能低下が本症の病因に関わっている可能性を示唆する。
そこで、胎生早期や新生児期におけるグリシン開裂酵素系の各構成酵素(P、T、H蛋白)のmPNAの発現をラット脳にて解析した。まず、ラットのP、T、H蛋白のcDNAを単離後、その塩基配列を決定し、そのうちで適当な部位を選んで45merからなるオリゴヌクレオチドプローブを合成した。それを用いてin situ hybridizationを行なったところTおよびH蛋白mRNAは中枢神経系に広く分布しているのに対しP蛋白mRNAはその発現が大脳皮質や海馬などの組織に強く発現しておりその発現様式のそれぞれ異なり、また、その発現量は胎生初期に比べて急速に減少する傾向にあった。このことは本酵素系の複雑な発現調節機構の存在を示唆し、その破綻が新生児一過性高グリシン血症の一因になっていると推察された。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 呉繁夫: "非ケトーシス型高グリシン血症" 医学のあゆみ. 168. 148-149 (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 呉繁夫: "nomketotic hyperglycinemia" 小児科診療. 56. 775-779 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] Christodoulon et.al.: "Atypical hyperglycinemia" J.Pediatr.123. 100-102 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] Tada,et.al.: "Non-ketotic hyperglycinemia" J.Inher.Metab.Dis.16. 691-703 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] Tominaga,et.al.: "Endonuclease activation following focal ischemic imjury" Brain.Res.608. 21-26 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 呉繁夫: "非ケトーシス型高グリシン血症in今日の小児治療指針" 医学書院, 766 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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