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小児の心室興奮過程および年令,負荷による変化の心磁図法による解析

研究課題

研究課題/領域番号 05770514
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 小児科学
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

浅野 優  東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (30222590)

研究期間 (年度) 1993 – 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード生体磁気計測 / 移動双極子 / 心磁図 / 体表面電位図 / 右室負荷 / 心起電力
研究概要

37チャンネル生体磁気計測装置を用いて、磁場の測定によって心起電力の移動双極子の分析を行い、体表面マップによる電位測定から得た所見と比較した。
健常児の等電位図ではQRS初期に極大は前胸正中、極小は左背部にあり左背部から右前に向かう双極子のベクトルが推定された。以後約20msecまで極大は正中やや左に移動し、左背上部から右前下方に向かうベクトルに変化し、25msec前後で前胸正中部にbreak throughを認めた。この所見は従来の摘出心における興奮伝導の報告と一致していた。心磁図は心起電力による電流によって生じた磁場を測定し1msecごとに等磁界線図を求め、この実測値と高い相関を示す移動双極子を推定演算により求めた(移動双極子法、以下MD法)。2才から12才を対象としたMD法による解析では、QRS開始とともに左前胸部で胸骨左方を起点とし右下方に向かう双極子が出現し、その起点の軌跡は20msec付近まで下方に、その後は左後方あるいは左後上方へ移動した。この双極子の起点の移動に伴い起電力の方向は初期の右前下方から20msec付近で下方を向き、さらに徐々に左後下方に変化した。MD法により求めた双極子の起点の移動と起電力の方向は、非侵襲的に3次元的に推定が可能であり、体表面電位図による所見と一致した。
心房中隔欠損症やファロ-四徴症の右室負荷例では、体表面電位図により求めた双極子ベクトルはQRS開始20msecをすぎても右方に向かう成分が強く、心磁図において推定した移動双極子の起電力の向きも同様に右方成分が強く持続した。
小児における心起電力の双極子の推定は、体表面電位図と心磁図で一致し、両者の整合性が確認された。また心磁図法は小児においても3次元的可視的に移動双極子の起電力の方向、大きさに加え起点の軌跡までが推定でき、右室負荷例においては正常と異なった所見が得られた。このことより心磁図法は正しく双極子を推定していると考えられ、非侵襲的で体表面電位図よりも直接的に移動双極子が表示され、正常異常の判定が容易であると考えられた。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 泉田直己 浅野優,鈴木章夫,平岡昌和他: "37チャンネル生体磁気計測装置を用いた心臓起電力の移動双極子の分析" 新らしい医療機器研究. vol2 (in press). - (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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