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ムンプスウイルスの経胎盤感染による実験的水頭症の発生病理

研究課題

研究課題/領域番号 05770528
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 小児科学
研究機関滋賀医科大学

研究代表者

高野 知行  滋賀医科大学, 医学部, 助手 (80236249)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
1993年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード先天性水頭症 / 胎内感染 / 経胎盤感染 / ムンプスウイルス / ミクソウイルス / ハムスター / 胎盤関門
研究概要

ムンプスウイルスやインフルエンザウイルスなど,誰もが飛沫感染しうる普遍的なウイルスによる胎内感染が,先天性水頭症の発症に関与したことを示唆する臨床報告例が散見されている.このような報告例は,従来成因の明らかにされていない先天性水頭症の一部には,TORCH以外のより普遍的なウイルスによる胎内感染が,その発症に関与している可能性を示すものと思われる.
私はこれまで、新生仔ハムスターを用いた実験的研究により,ムンプスウイルスの脳内接種では90%以上に,パラインフルエンザウイルス3型の腹腔内接種では約18%の頻度で水頭症が惹起されうることを示した.さらに,両ウイルスともに脳室系上衣細胞に強い親和性を有すること,感染早期に生じる軽度の脳室拡大は感染を受けた上衣細胞のciliaの障害が関与していること,さらに,より高度は脳室拡大を呈する機序としてグリアの増生をともなう中脳水道の狭窄が主たる要因であること,などを明らかにしてきた.今年度においては,このようなミクソウイルスの経胎盤感染の可能性について検索する目的で,妊娠ハムスターの静脈内および胎盤内にムンプスウイルスを接種することによる先天性水頭症モデルの作製を試みた.その結果,静脈内接種ではウイルスが胎盤を通過しえないために水頭症は発症せず,-方,胎盤内接種では胎盤関門が機械的に傷害される結果,約20%に水頭症が惹起されることを明らかにした.以上の研究結果は,何らかの機序で胎盤機能が傷害された病態下では,ウイルスの胎内感染が成立しうることを示唆している.
以上の研究成果をふまえ,今後の研究においては,どのような因子が胎盤関門を障害しうるか,検索予定である,.

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書

URL: 

公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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