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成長因子の腎糸球体増殖に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 05770548
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 小児科学
研究機関奈良県立医科大学

研究代表者

中島 充  奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (30183510)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード腎疾患 / 糸球体増殖 / 成長因子 / 細胞外基質 / 免疫電顕
研究概要

小児のIgA腎症5例、紫斑病性腎炎3例、ループス腎炎3例及び正常腎2例から得られた腎組織を用い、プロテインA-ゴールドを用いた免疫電顕にて各種成長因子(TGF-beta、TNF-alpha、PDGF、IL-1、IL-6)及びメサンギウム増殖の指標として細胞外基質(Type IV collagen、laminin、fibronectin)の糸球体内局在を詳細に観察した。その結果、以下の知見を得た。
1.成長因子は各疾患腎のelectron dense deposit内に観察された。なかでもTGF-betaはIgA腎症、TNF-alphaは紫斑病性腎炎とループス腎炎、IL-1は紫斑病性腎炎に比較的強い沈着を認め、疾患により関与している成長因子に相違のあることが示唆された。また、IL-6はループス腎炎の1例に有意な沈着を認め、PDGFは全例陰性であった。
2.細胞外基質の沈着は主にType IV collagenがIgA腎症、紫斑病性腎炎にlamininが紫斑病性腎炎、fibronectinがほぼ全例で、正常腎に比しメサンギウム基質に強い傾向があった。これらの細胞外基質は、強い増殖性変化の糸球体ほど強い沈着がみられる傾向にあった。
3.成長因子の沈着はelectron dense depositに一致してみられたのに対し、細胞外基質はelectron dense deposit内にはほとんど見られなかった。また、これらの沈着程度には明らかな相関は認められなかった。
本研究では成長因子と糸球体のメサンギウム増殖に明らかな相関を見出だすことはできなかった。しかし、成長因子が疾患腎のdense depositに観察されたことは、これらの疾患に成長因子が関与していることを示しており、今後、再生検例を含めたより多くの症例を用い、糸球体増殖の経時的変化における成長因子の動態を検討することが重要と考える。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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