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小児心疾患における血清トロポニンT活性の検討

研究課題

研究課題/領域番号 05770570
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 小児科学
研究機関東邦大学

研究代表者

青木 裕  東邦大学, 医学部, 助手 (50222477)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
600千円 (直接経費: 600千円)
1993年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
キーワードトロポニンT / 小児 / 心筋障害 / ミオシン軽鎖I
研究概要

【目的】近年、心筋障害時に於ける体液中生化学的指標として、運動や筋肉内注射などの因子の影響を受けにくいTroponin T(TnT)が注目されており、急性心筋梗塞に関してはいくつかの報告が散見される。今回我々は心筋傷害の程度を評価する目的で、小児心疾患における血清TnT値を測定し、Myosin軽鎖I(MLCI)値と比較検討した。
【対象】先天性心疾患(開心術21例185検体、非開心術5例11検体、心不全16例19検体)、川崎病26例58検体、その他、抗癌剤投与後例、腎不全例、筋疾患、健常児などで検査を行った。
【方法】患者血清をEIA法によりTnT(正常値0.1ng/ml以下)を測定。同時期に測定したMLCI値(正常値2ng/ml以下)、CK値と比較した。
【結果】開心術では、TnT,MLCIとも人工心肺開始後徐々に上昇し(max TnT=15.1ng/ml,MLCI=8.5ng/ml)、終了後低下した。人工心肺直前値はTnT平均0.108
(0.1〜0.24)ng/ml,MLCI平均1.14(0〜2.91)ng/mlとTnTの方が心筋特異性が高かった(P=0.0013).TnT値の術式による比較では非開心術群と非右室切開群に差は認めなかった。右室切開群は、他の群より明らかに高値を示した。JATENE手術も非右室切開群より少し高い傾向にあった。心不全症例のうち、肺血流増加群やチアノ-ゼ群では正常値であった。しかし、拡張型心筋症や一部の不整脈例では軽度の上昇が見られた。
急性期川崎病症例では、心襄液貯留がみられた1例のみ軽度の上昇がみられた。
【結語】小児科領域における心筋障害の程度を評価する目的で血清TnT及びMLCIの測定を行い、比較検討した。TnTは心筋特異性が高く骨格筋との交差が少なく、心筋傷害の有無及び程度を評価するのに有用であると考えられた。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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