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発達腎生理からみた酸塩基平衡に関与する腎集合管細胞の分化と成熟に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 05770582
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 小児科学
研究機関久留米大学

研究代表者

松元 透  久留米大学, 医学部, 助手 (10229560)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
1993年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード酸塩基平衡 / 発生 / 新生児 / 介在細胞 / CA(Carbonic Anhydrase)
研究概要

腎形成期のCA活性と局在性および間葉細胞の分化と成熟を追跡検討し、さらに新生児の酸塩基調節のメカニズムを研究した。
腎発生中、ネフロンおよびCAの遠心性成熟を認め、3週令で腎形成は完了した。1週令の腎皮質外層では、CA活性を殆ど認めず、明らかなCA活性を有する介在細胞は存在しなかった。しかし、S-およびcomma-shaped body構成細胞はCAを有し、分化と共に、糸球体細胞はCA陰性、近位尿細管細胞はよりCA陽性へ変化した。集合管膨大部の全細胞はCAを有し、よりCA陽性な介在細胞とCA陰性な主細胞に分化した。
腎皮質のホモジネートによるCA活性の測定では、1週令、3週令、成人(各N=4)でそれぞれ、CAII:16.6±1.1 、23.9±0.7^*、30.3±1.3^*、CAIV:2.7±1.3、4.7±0.1^*、6.3±0.2^*(EU/mg protein)であった(v.s1週令 *:p<0.05)。
また、in situ hybridizationでも、組織上、CA活性の場合と同様、顕微鏡弱角でCAII mRNAの発現の遠心性成熟を認めた。
介在細胞に関しては、beta介在細胞の抗原元基であるB63陽性、PNA陽性細胞は新生児期、腎皮質表層に単独で出現したが、H^+ATPase陽性細胞およびalpha介在細胞の抗原元基であるBand3陽性細胞は皮質中層にクスターを形成して出現し、いずれの細胞でも極性を呈していなかった。各細胞は皮質中層から深層に向かって極性を発現し、介在細胞におけるCA発現の時期と一致していた。
以上より、新生児の酸塩基調節の未熟性として、遺伝子レベルでのCAII mRNAの発現の未熟成、組織上のCA発現および局在性の不十分さ、生化学的CA活性低値、細胞の非極性などが原因の一部として示唆された。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Tohru Matsumoto: "Developmental expression of acid-base-related proteins in the Rabbit Kidney" Pediatric Nephrology. 7. 792-797 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 松元 透: "腎機能(その正しい評価) 腎と透析 増刊号" 東京医学社, 13 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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