研究概要 |
ブタ表皮角化細胞におけるホスホリパーゼC(以下PLCと略す)活性について検討した。 1)至適pHは、phosphatidyl inositol(PI)およびphosphatidylinositol4,5-diphosphate(PIP_2)を基質とした場合、ともにpH6.0前後であった。 2)至適カルシウム濃度は、PIを基質とした場合は1mMから3mMの間に、PIP_2を基質にした場合は50muMから300muMの間に認められた。 3)PLC阻害剤として知られるネオマイシン存在下では、ネオマイシン0.1muM以上の濃度で著明なPLC活性の抑制を認めた。 4)実験的表皮増殖モデルとされるtapestripping処理後のPLC活性について。 処理後12時間から168時間までの経時的な変動の有無について測定したが、どちらの基質においてもtape stripping処理後のPLC活性には有意の変動を認めなかった。 5)紫外線照射後のPLC活性について。 紫外線照射後72時間をピークに著明なPLC活性の抑制を認めた。 現在、紫外線照射時のPLC活性の抑制がdown regulationに起因するものか否かにつき検討するため、イノシトール3リン酸を測定中である。
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