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中枢学-細胞における興奮性シナプス後電位に対する幻覚誘発物質の作用

研究課題

研究課題/領域番号 05770751
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 精神神経科学
研究機関久留米大学

研究代表者

野瀬 巌  久留米大学, 医学部, 助手 (20248404)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
1993年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワードNMDA / non-NMDA / EPSP / フェンサイクリジン / ドーパミン / ノルアドレナリン
研究概要

精神分裂病の幻覚妄想状態は、ドーパミンの過剰が原因の一つとして考えられているが、その根拠の一つとして抗精神病薬の抗ドーパミン作用があげられる。しかし、近年、N-メチル-D-アスパルテート(NMDA)受容体の拮抗作用を有するフェンサイクリジン(PCP)によっても幻覚妄想状態が発現することが分かってきた。中枢における興奮性シナプス後電位(EPSP)は、NMDA受容体が賦活されることにより惹起されるものと、non-NMDA受容体が賦活されて惹起されるものとが同時に混在したものがほとんどである。既に、本人によって、ドーパミンがNMDA惹起EPSPをシナプス前性に選択的に抑制することが明らかになっているが、今回の実験によって、低濃度(1muM)のノルアドレナリンは、シナプス前性にNMDA惹起EPSPを僅かに増大させ、5muのノルアドレナリンでは、NMDA受容体惹起EPSPをシナプス前性にある程度選択的に抑制し、20muMでは、non-NMDAおよびNMDA受容体惹起EPSP両者を抑制することが分かった。したがって、ドーパミンおよびノルアドレナリンはNMDA受容体惹起EPSPをシナプス前性に抑制し、PCPは直接シナプス後性に抑制する。今回の実験は、幻覚妄想状態を誘発する物質が、NMDA受容体惹起EPSPを選択的に抑制するのではないかという作業仮説を支持すると同時に、ノルアドレナリンが濃度によって異なった作用を中枢に及ぼす可能性を示唆する結果となった。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書

URL: 

公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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