研究課題/領域番号 |
05770758
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
内分泌・代謝学
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
大門 真 山形大学, 医学部, 助手 (20241698)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1993年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 急性間欠性ポルフィリン症 / 潜在者 / Porphobilinogen deaminase / 遺伝子 / 点変異 / 分子生物学 |
研究概要 |
急性間欠性ポルフィリン症(AIP)の原因は、ヘム合成経路の3番目の酵素であるPorphobilinogen deaminase(PBG-D)の活性が約半分に低下することであるが、さらに薬物、飢餓、妊娠等のストレスが加わることにより初めて発症する。従って酵素異常を持ちながら発症しない潜在者が多数存在する。これら潜在者を正しく診断し、その旨を知らせて、先に述べたような誘因をさけるようにアドバイスすることは、発症を予防するために非常に重要であり、また、発症した時でも、あるいは、何らかの病気で治療を受ける事になった時に、確実に診断が前もってなされておれば、使用してはいけない薬物を投与し病状を悪化させるという危険を回避することが出来る。潜在者の診断は一般的な検査では、時に不可能であり、遺伝子の異常を調べ、それにもとずいて診断をすることが望まれる。 そこで、我々は本研究においてPBG-D遺伝子異常を調べた。その結果、これまでに本邦のAIPの2家系においてPBG-D遺伝子異常をみつけた。ひとつの病例ではエクソン12に点変異がみられ、それによりエクソン12のスキッピングが引き起こされた。また、もう一つの家系ではエクソン15に単塩基の挿入があり、それにより転写のフレームシフトが生じた。その患者家系の人達に、この点変異が有るかどうかを調べる事により2名の潜在者を新たに確認することが出来た(研究発表1及び、2)。我々は、現在13のAIP家系を見つけており、これらのAIP家系において遺伝子異常を新たに見つけ、それによる家系調査により更に多く潜在者を確認する予定です。新たに確認された潜在者に増悪因子を避けるように指導し、本症の発病、及び、増悪を防ぐ一助としたいと思います。
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