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新生児慢性肺障害に対するエイコサペンタエン酸(EPA)の予防効果に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 05770859
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 胎児・新生児医学
研究機関昭和大学

研究代表者

今井 由美子  昭和大学, 医学部, 助手 (50231163)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード高濃度酸素 / 肺障害 / EPA
研究概要

【目的】新生児慢性肺障害の病因には、高濃度酸素による肺損傷が強く関与している。高濃度酸素を吸入するとO_2^‐をはじめとする活性酸素により内皮細胞が破壊されるとともに、気道に浸潤した炎症細胞からロイコトリエン(LT)B_4などのケミカルメディエーターが産生・放出され肺障害が進展していくと考えられている。一方、omega3系の脂肪酸であるエイコサペンタエン酸(EPA)には、LTB_4の産生抑制作用のあることが指摘されている。今回、高濃度酸素による肺障害に対するEPAの予防効果について検討した。
【方法】プロトコール:ハムスターをI群:EPA非投与、非酸素投与群、II群:EPA投与、非酸素投与群、III群:EPA非投与、酸素投与群、IV:EPA投与、酸素投与群に分け、EPA投与群ではEPA300mg/kgを14日間連日経口投与した。酸素負荷群では85%酸素を48時間吸入させた。その後、気管支肺洗浄(BAL)を行ない、BALFで好中球数およびLTB_4,LTB_5を測定した。なお、腹腔内白血球で白血球の脂肪酸分析を行なった。
【結果および考案】EPA投与群では。非投与群に比して白血球のEPA/アラキドン酸比は高値をとった。BALF中の好中球数は酸素負荷群(III,IV)では比酸素負荷群(I,II)に比して高値をとり、酸素負荷群では、IV群では、III群に比して低値をとった。BALF中のLTB_4およびLTB_5は酸素負荷群では非酸素負荷群に比して高値をとり、またLTB_5/LTB_4はEPAを投与したIV群では投与しなかったIII群より高値をとった。これらのことから、EPAを前投与して高濃度酸素を負荷すると、BALF中の好中球数は減少し、LTB_5/LTB_4比は増加した。EPA由来のLTB_5はLTB_4に比して、好中球遊走、凝集などの生理活性が低く、LTB_4の作用を競合的に阻害することが報告されている。従って、今回の結果から、EPAはLTB_5の産生増加をもたらし気道への好中球浸潤を抑制することにより高濃度酸素による肺障害を予防する可能性が示唆された。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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