• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

逆行性腎潅流の方法と安全性確保に関する実験的研究

研究課題

研究課題/領域番号 05770972
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 胸部外科学
研究機関滋賀医科大学

研究代表者

杉田 隆彰  滋賀医科大学, 医学部, 助手 (30235882)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード腎保存 / 逆行性腎潅流 / 逆行性臓器潅流
研究概要

雑種成犬にて、単純阻血氷冷却群と20mmHgの圧による腎静脈からの逆行性腎潅流群につき、腎臓の保護効果の研究を行った。単純阻血氷冷却群では、腎臓の温度は開始前平均33.6度から60分阻血後平均21.2度と低下していたが、逆行性腎潅流群では潅流量も0.10ml/min/kgと少ないためか、開始前の34.3度から60分の逆行性潅流後も、34.2度と高く逆行性潅流による冷却効果はほとんど認められなかった。さらに組織内の好気性代謝維持の指標となる保存60分後のアデノシン燐酸化合物は、単純阻血氷冷却群で、ATP平均0.22mumol/g、ADP平均1.20mumol/g、AMP平均1.22mumol/gに対して逆行性腎潅流群では、ATP平均0.03mumol/g、ADP平均0.57mumol/g、AMP平均0.70mumol/gと、著明に低下しており、逆行性腎潅流は腎臓の好気性代謝維持の効果もほとんどないものと考えられた。さらに、単純阻血氷冷却群の保存60分後の腎臓の水分含有量は平均79.7%であったが、逆行性腎潅流群の水分含有量は平均82.1%と高値であり、逆行性腎潅流群では逆行性潅流による腎臓の浮腫が観察された。これらの結果から、腎臓の保存には氷冷などによる低温度の維持が重要で、逆行性腎潅流は温度低下の効果もなく、むしろ逆行性腎潅流による浮腫という障害が発生しており、有用と言うよりも有害と考えられた。しかし、現在は60分保存後の再潅流による影響の研究を行っておらず、両群の再潅流後の更なる研究が必要と考えられた。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書

URL: 

公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi